HANIMEXはコダックや日本、東西ドイツ、香港のメーカーのOEM製品をオーストラリアに輸入販売、かつ世界へ輸出していたらしい。日本は世界一カメラメーカー間の競争が激しかった市場で、二流メーカーの安価なOEM製品が見向きもされないことがわかっていたのか、雑誌の通販ぐらいでしか扱われなかったらしい。持っている人を見かけることはあまりない。カメラメーカーでない会社の製品に興味を持つ日本人はあまりいないらしい。
このHANIMEX mini 110EF を手に入れた。ジャンク箱の奥底から救出。315円だった。80年代に香港のHAKINGが製造したOEM製品らしいが詳しいことはなにもわからなかった。だが、自分はこのカメラを見て、デザインに魅力を感じた。80年代を感じた。
この110カメラは右手でグリップを引っ張って伸ばすことでフィルム送りとシャッターをチャージするタイプ。撮影に電池は必要ないが、構えると左手側にある「引き戸」の奥にある内臓フラッシュを使用するためには単四電池を4本も使用する。自分はフラッシュをほとんど使わないのでフラッシュが点くかどうか試していない。
レンズはHanimar f 5.6 とレンズの下に記されていて、もちろんパンフォーカスでシャッターは1速。シャッター速度が不明だったのだが、自前計測の結果1/80と判明。え?!それは遅い。
使用できるフィルムは現在FUKKATSUという名前のフィルムしかない。カラー400を使用するのだが、なるべく露出が適切なネガを得るために、あえて曇り空の状況でのみ使用。この冬、方々へ連れて行って試写した結果がこれ。現像&スキャンはトイラボさん。
茨城県結城
東京青梅
富山県五箇山相倉
岐阜県高山
長野県松本
川越
なんか、このカメラで撮るのがすごく楽しい!いまどきこんなカメラ使ってるヤツ、俺しかおらんやろ!って。しかも味のある写真が撮れた。やはり2~3メートル付近が一番ピントが合うようだ。なんか、風景が昭和40年50年代っぽく見える。カラーネガは晴れた日に撮影して露出オーバーでも問題ないようだ。
今後もこのカメラを持ち歩きたいのだが、フィルムを安価で手に入れるのが難しい……。フィルムを自作する手もあるが、現像を自分でするテマヒマをかけられない。
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