2014年2月20日木曜日

伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」(2000)

伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」(新潮文庫)を105円で手に入れて読んでみた。実は……自分が伊坂幸太郎を読んだのは初めてだった。

これを読もうと思った理由は、能年玲奈が「CUT」2013年11月号で「自分に最も影響を与えた3冊」の1冊にこの本を挙げていたから。

あらすじ的なものを見る限り、パラパラとめくってみる限り、これは自分とは合わないだろうなって感じてた。

戸惑った。これはミステリー?SF?童話?こういった本に慣れていないのでどう読んだらいいのか?ずっとわからないままだった。「神曲」とか「デカメロン」とかハルキ・ムラカミとかこんな感じか?読んだことないけど。

仙台の南に「荻島」という周囲から隔絶された謎の島がある……という設定。島民の名前こそ日本人風で、田んぼがあり案山子があるのだが、物語の設定のシュールさ、哲学的なのか洗練されているのか意味不明な会話のかみ合ってなさ、シュールレアリスム的世界。

最後まで読み通してみていいことがあるのかな……と、疑心暗鬼になりながらも読み通した。結局、難解な映画を見通した後のもやもやした感じ。

この本に影響を受けた能年が「しゃべくり007」で見せたようなシュールな絵を描くのもわかるような気がした。

2 件のコメント:

  1. SECRET: 0
    PASS:
    ボクはS-Fやファンタジーには耐性があるので、違和感なく入り込めるのですが。(逆にリアルは苦手かも)。ブロガーさんは、これまでの読書感想から、徹底的にリアルで社会的な作品を好まれる感じですかね。
    以前「デュポン」がいいとコメントした手前、申し訳ない気が(ちょっとだけ)あります。
    余計なお世話ですが、映画化もされたノンフィクション「荒野へ」ジョン・クラカワー(集英社文庫)なんか、いかがですかね。ブックオフでもたまに見かけるし。(105円で)
    ��アラスカの荒野にひとり足を踏み入れた青年が四ヶ月後、打ちすてられたバスの中で死体となって発見される。恵まれた境遇で育った彼は、なぜ家を捨て、荒野の世界に魅入られていったのか。登山家でもある著者が、綿密な取材をもとに青年の心を辿る・・・)というような内容です。雪を被った廃棄されたバスのモノクロ写真の表紙が印象的です。
    あとYUI様が愛読していた「 夏の庭―The Friends 」(新潮文庫) 湯本 香樹実は、ごらんになりましたか? 少しメルヘンが入ってますが、読後感がいい作品ですよ。

    返信削除
  2. SECRET: 0
    PASS:
    自分の場合は、本から何かためになる知識を得たいという思いが強いかも。とくに未解決事件とか都市伝説とか好物。
    でも、たまに心の糧になるような味わいのある小説にも手を出す。口コミを参考に。オーデュボンは読んでみたいと思って探して手に入れた。
    Amazonの低評価コメとか見ると、自分と似たことを感じた人も多いみたい。
    ま、独特だったけど読まなきゃよかったとまでは思わない。こんな本もあるのかって。
    YUIオススメ本はまだあまり手を出してないな。「スイカの匂い」をパラパラめくってみたことあるけど、買うまでいたらなかった。

    返信削除