2014年1月18日土曜日

岩殿山から稚児落としへ

3年前に登ったとき、いくつか難所があったものの楽しい思い出しか残っていなかった。だが、この時期は道に落ち葉がなく、土が乾燥しきっていて下りはスベって歩きにくい。

かなり下ったかと思えばまた登り。こんなにキツい道だったなんて忘れていた。やがて最大の難所がやってくる。クサリを伝って登る兜岩と、その後のトラバースとクサリ場の急な登り。
赤い線でルートを示した。左側は崖で踏み場がわずかしかない。滑落しないようにクサリにつかまって慎重に登る。
自分は2回目だったのに、ぜんぜん余裕がなくて、写真はこれしか撮らなかった。心が折れそうなぐらいに下りて登って遠い。ここ、登るのはまだいいけど、下るのは怖くてできないと思う。

ひーひー言いながらやがて「稚児落とし」と呼ばれる断崖絶壁が目の前に現れる。怖くて足がすくむ。
写真だとぜんぜん怖さが伝わらないと思う。赤い矢印で示した場所まで右手から岩の上を歩いて回っていく。なにやら白いものが見える。
あともう少しだが、足がすくむ。左は崖。右も草木こそあるけどやっぱり崖。
赤い矢印が岩殿山の本丸のあった場所。あそこから尾根を上り下りしながら回りこんでここまで来た。
白いものはこの立て札だった。遠すぎる。キツすぎる。絶望の敗走しながら足手まといになる子供をここで投げ落とした……って、本当か?子供抱えて着物姿の女がここまでこれたと思えない。
看板に書いてある英語がなんだかおかしくないか?よく意味がわからない。
この看板がなくてもこれ以上前へ行こうなんてとても思えない。

こういったインパクトのある場所だけ記憶に残って、途中の道の大変さをすっかり忘れていた。岩殿山から稚児落としまで近いよってウソ言ってた。
太陽が昇っても気温は0℃ほどで寒い。山が久しぶりすぎて、道が荒れてて、膝が痛くて辛かった。
3年前に歩いた道だというのに、ぜんぜん何も憶えていなかった。前回も「無」になっていたのかもしれん。人間の記憶というものはアテにならん。

浅利という集落から大月駅目指してあるくのだが、これがもう遠すぎた。ライトなハイキングをするつもりだったのに。友人は楽しんでたようだが。
そんなこんなで、山はもう、しばらくよしておこう。疲れた。寒すぎて、顔がすごく冷たい。懐炉を持ってきてよかった。
大月の街は甲州街道の歴史のある街で、散歩だけでも楽しいと思う。

さあ、高速で帰ろうとしたら、ブックオフの看板が見えたので立ち寄ったら、大月店が閉店セール中で本、雑誌が60%オフ!
疲れもなんの、雑誌だけ20冊ほどイッキ買い。1冊40円とか!CDは何もめぼしいものがなかった。

2 件のコメント:

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    おお怖!
    歩道橋ですら 腰がひけてしまうほどの高度恐怖症のボクには、ちょっと無理な展開ですね。おまけに稚児落し? 金田一耕介ですか!
    岩殿山の高さ634m。これって東京スカイツリーと同じなんですね。

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    そう!岩殿山はスカイツリーと同じ高さってこともアピールしてる。
    織田に追われた武田軍が敗走していく道なので八つ墓村っぽいかも。

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