2013年10月23日水曜日

東京の地下は軍事機密?

このテーマは以前からとても関心があったのだが、まだ本を手に取ったことがなかった。「帝都東京・隠された地下網の秘密」という本は中古でよく見かけるので何度か手にとって見たのだが、ぜんぜん頭に入ってこない文章の本なので放置していた。

「帝都東京・地下の謎86」秋庭俊(2005 洋泉社)という本がたまたまそこに105円であったので買って帰った。この著者はこういった本を数種類出している。どれも古本屋でよく見かけるし安く手に入る。

この本の著者は地図を観察して、東京の地下鉄の奇妙な点を指摘していく。社史やら議事録やらの資料から不思議な点を探し出す。この本によると東京の地下は「国民の知る権利」よりも強い「国家の機密」で守られているらしい。

軍都だった東京は江戸の昔から地下に秘密のトンネルがあった。そこに城があれば抜け道がある。2.26事件のときも首相官邸の抜け道のことが話題になった。どうやら、戦前から国民の知らない政府専用、軍専用トンネルが地下に張り巡らされていたらしい。計画の段階で線路の長さがミリ単位で記載されていたり、ポンドヤードを使っていた時代の数字が痕跡として残っていたり……。

地下鉄は既にあったトンネルを利用して造られた?そしてそのことは今でも国家機密?戦争とは首都が陥落するまで続くという想定。都心にある多くの巨大地下駐車場は本土決戦に向けての設備?

国土地理院の前身は帝国陸軍陸地測量部。なんと、著者によると地下については今でも「改描」というウソをついている?という。

戦略上重要な地図は自国の軍には正確なものが必要だが、敵には偽情報をつかませたい。だが、一部隊が全滅すると簡単に敵に渡ったしまう。そこで地図に「わかるヤツだけわかる」暗号が書かれている?!存在しない町名、不自然な位置に書かれた文字の下にはトンネルや重要施設がある?!ここが読んでて一番「へ~」って思った(笑)。

この本をスラスラ読むためには東京の地図と地下鉄路線図が頭に入っていることが必要だ。自分は以前からよく東京中を散歩していたので興味深く読むことができたが、それでもこの謎と疑問だけを書き連ねていく文章と、何が言いたいのかはっきり言わない感じが読みにくい。著者の結論に合う証拠だけ強引に引っ張ってきた感じはある。謎と疑問を検証してくれていない。友人の話だとこの本はトンデモ本扱いだという……。

大手メディアはこの東京の地下の謎を取り上げないという。本当か?こういうのこそ都市伝説。是非、地図ネタが好きなタモリ倶楽部でやってほしい。ま、無理か。当局は沈黙を続ける。おそらく、「フクシマ」も「TPP」も本当のことは伝わってこない。

3 件のコメント:

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    かなり入り組んでます…連絡線(違う路線の車両を検車区に入れるなどの通常の路線図にない線)みたいなのもあります、現に南北線の車両は千代田線北綾瀬の検車区で検査を受けるみたいです。
    基本、明かり区間の鉄道地図しか頭の中にないのですが…ちょっとした小ネタを。東京駅から京葉線、武蔵野線に乗るのって結構おっくうになりませんか?
    東京駅京葉線地下ホームはもともと成田空港に向けて新幹線を走らせる構想(イメージ的には今の成田エクスプレスではなく、京成スカイライナーみたいなもの)があり、東京駅の地下を起点とするようだったのです。が、用地買収ができなかったなどで中止になったらしく、その負の産物だとか。旧国鉄なので詳細は不明ですが、羽田がハブ空港になりかけている今になると…要らなくなりそうです。

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    S-Fには「メビウスという名の地下鉄」とか「X電車でいこう」とかトポロジーがらみの傑作があって。ロンドンや東京のように複雑になりすぎた地下鉄路線がどこかで絡まって、メビウスの輪のようになっちまうというお話です。
    それでも乗り換え無しでどこでも行ければいいんですが・・・大手町での乗り換えなんて、場合によっては半端ない距離を歩かなくちゃならないし。
    あと千代田線が核シェルターだという都市伝説もあるそうです。

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    自分は以前、京浜東北線と京葉線を毎日乗り継いでた。ウンザリする遠さ!アレ造った人何も考えてないと思う。
    CDJ幕張は幕張本郷からバスで行くのがベストだとの結論に数年前に落ち着いた。

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