ファンタジーな寺、ファンタジーな谷

昨年6月に訪れたばかりだというのに、再び青梅の塩船観音へT君と出かけた。最近かなりの頻度で青梅に来ている。塩船観音はつつじの名所、つつじ祭り期間中は多くの人出。河辺駅からのバスも超満員。お年寄りが多い。

つつじ祭り期間中のみ300円を取られる。まぁ、それはしょうがない。これだけのつつじを手入れするのは大変だ。お金を払うことでなんでも遠慮なく拝観できる。

「つつじに満開なし」とT君が言っていた。何それ、格言？どうやら、つつじはそれぞれの株ごとに順々に咲いていくので満開になるということがないらしい。我々が出かけたときはピンク色の花が咲いていてまるで夢の中のようだ。ファンタジ～♪ ファンタジ～♪

昨年6月に来たときは閑散としていたけど、この日はカメラと三脚抱えたオヤジやら老人やらで大混雑。谷の斜面を登ったところのベンチで大福などつまむ。

そして、この寺の裏山の霞丘陵ハイキングコースを歩く。この山はほとんど立正佼成会のものらしく、各教会から集まった信者たちが植林などして、最近になって整備されたハイキングコースらしい。それほど歩いている人はいなかった。地元の人が車でやってきてジョギングやら犬の散歩やらしている。道標は整備されているが、杉林の道でいい景色とかあるわけでない。何も写真を撮らずに友人と下らない話（主にNHK朝ドラあまちゃんがいかに面白いか）をしながら岩蔵温泉を目指して2時間ほど歩く。地図もなにも持たない無計画なハイキング。やがてたまたま出くわした常福寺バス停からバスに乗り、阿須という場所で降りる。

阿須のバス停からさらに20分ほど歩くとそこに……ムーミン谷がある！信じられないかもしれないが本当だ。今回のハイキングの最終目的地。

我々は以前ここに来たことがある。2011年3月10日のことだ。日付を見てピンと来たかもしれないが、あの大震災前日のことだ。2年ぶりのムーミン谷。

ムーミンの家がある。中に無料で入れる。前回来たときは薄ら寒い午後だったためか人もまばらだったが、この日は子供たちがぎゃーぎゃー騒ぎながらかくれんぼやら鬼ごっこをしていた。中には職員スタッフもいないくて何をしても注意されたりすることもない。飯能市民憩いの場。

西武沿線の人はぜひ一度行ってみるといい。童心に帰って楽しめる。

心残りだったことがある。2年前、お土産に売店で買ったムーミンクッキーを元加治駅のホームのベンチに置いて忘れて帰ってしまったことだ。翌日に大震災があった。失われた時間を取り戻すために我々はここにやって来た……。だが、もうそのクッキーは売っていなかった…。ちょっと失望したが、ま、そんなこともあるだろう。元加治駅の前の八百屋できゅうりが安かったので買って帰った。

里山歩きはお金がそんなにかからない趣味。だが、5シーズンほど履いている靴がもう限界。買い換えないといけないけど、最低でも16,000円ぐらいはするなぁ……。