2012年12月18日火曜日

松本清張 「私説・日本合戦譚」 を読んだ

松本清張の「昭和史発掘」を読んでる途中で気分転換のためにこの本も開いていた。やはりブックオフで「何か読みたくなる本ないかな~」と棚をスクロールしていて105円で発見。

自分は数年前にNHK大河「天地人」をまさみ目当てで見て、初めて「戦国武将」というやつに関心を持った。自分の戦国武将知識は中学日本史でほぼ止まっている。高校では受験科目に選ばなかったのでほとんど適当に流したのだった。世間的に常識な戦国武将を自分はほとんど知らない……。昨年夏に関が原へ行ったこともあって、合戦にまつわるドラマと勝敗を分けた原因の分析に興味があった。

清張が若いときから愛読していた菊池寛・池島信平「日本合戦譚」へのオマージュ。1965年にオール読物に連載された。

この本では長篠合戦、姉川の戦い、山崎の戦い、川中島の戦い、厳島の戦い、九州征伐、島原の乱、関ヶ原の戦い、西南戦争という日本史上重要な9つの合戦を清張らしい視点で解説した適度にコンパクトにまとまった1冊。2,3を除いて自分はあまり知らないものばかりだ。

これを読んで学んだこと。毛利元就は人間として酷い。島原の乱への江戸幕府の対応は極悪非道。川中島合戦は関が原以上に人が死んでいる。西南戦争はほとんど戦国時代の合戦と大差がない。……など。

しかし、自分がもっとも面白いと感じたのはやはり「関が原」だった。多くの武将が参加した日本史上最大の戦いだが、実際には様子見だけで戦闘に参加してない武将が多い!ギリギリの状況で見せる人間性!これ読んで関が原へ行ってたらもっと楽しめた。秀吉が死んだ後の展開がわかってよかった。東西に分かれた武将たちが関が原に集結していく過程が興味深い。家康も酷いが秀吉の人間性も酷い。悲哀だらけ。

「関が原」への個人的関心が高まってきたので今後もっと詳しいものを読んでみたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿