ようやく「南極料理人」を見た。堺雅人が望まない南極へ単身赴任をする口数の少ない料理人役をひょうひょうと演じている。小御門先生と三木先生がこんなところで!NHKの「大英美術館」見ても思ったけど、堺雅人ってハンサムだな。
昭和基地の他に日本の南極基地があることを初めて知った。しかも昭和基地よりもさらに1000キロも遠くペンギンすらいない絶海の地。電話は通じているものの、外の世界とは断絶された男8人だけの1年の生活が淡々と描かれている。何もドラマが起こらない。意外に豪華な食材があることにびっくり。この料理人は厳しい条件でも手を抜かずフレンチ、和食、中華なんでもできてびっくり。
観測基地の生活を描いているのに、観測業務自体はほとんど描かれない。いい中年の大人たちがメシ食って酒飲んで遊んで‥っていう姿だけ延々と描かれるだけの映画。
ひとたび日が沈むとずーっと真っ暗な南極で、メンタル崩壊している隊員たちがいるのだが、メンタル面のサポートが何もないことに驚いた。(実際はどうかわからないが。)
途中でギブアップすることもできない。食料庫から勝手に持ち出して食べていても怒られない。8人が協力していかないと命にかかわるのに、特に厳しい規律もない。取り締まる側がいない。各自が好き勝手やって、ゆる~くなあなあで生活している。誰も怒る人がいない。使命に燃えている暑苦しい感じのヤツがいない。これ、自分にとっては理想の職場だ。いままでのどの南極を描いた作品とも違っている。
これは面白い映画といっていい。何も起こらないことが新鮮だった。あと、理容師も必要だろ!って思った。
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