2012年4月18日水曜日

松崎町と梶寅旅館の思い出

市川準監督作「つぐみ」(1990)を観たついでに、いろいろと調べていて、西伊豆・松崎町の老舗旅館・梶寅が昨年の12月に取り壊されていたことを知った。大ショックだった。
ずっとそこにあり続けると思っていたものがもうそこにないのだ。しかも、平成12年に廃業していたことも知った。この旅館に遠い昔、宿泊したことを思い出した。写真があるはずだと、部屋を掘り起こした。
探しまくったあげく、ようやく見つけ出した。友人宅で「つぐみ」を観た翌日に、急遽思いつきで松崎へ出かけたのだ。このあたりのことは実はほとんど覚えていない。
自分はデジカメをパソコンで管理する以前、ブログを始める以前の出来事を、10年ぐらい前の出来事を、何も覚えていないということにもショックを受けた。
たしか‥、遠い記憶をたどると、町の観光案内所に電話して、ここに泊れるのかどうか聞いてから、ここへ来たんだと思う。「つぐみ」ではまりや親子が住んでいた離れがある通りと神社。
自分たちが宿泊したとき、もう一組客がいたはずだ。オフシーズンで閑散としていた。10月下旬のことではなかったかと思う。いつのことだったかまったくわからなくなってしまった。
日本旅館は高いのか?と思っていたのだが、それほど高かったということはない。もう旅館としては最後のころ。素泊まりで大部屋に2人で泊った。風呂も独占状態だった。
途中までフィルムからスキャンしていたのだが、「めんどくさい!」とプリントからのスキャンになってしまった。そっちのほうが画質的にもいい。
もうすでにそこにはない建物を写真でながめる。いつかもう一度と思っていたのに‥。
残念としかいいようがない。松崎の街のランドマークであったことは確かだ。
テレビドラマ版「セカチュー」でもこの町がロケ地だったと聞いている。見たことないけど。
映画の中で真田広之が「住みたいと思っていた」と語ったように、自分も仕事さえあれば住みたい町だった。
沼津松崎の定期船「こばるとあろー」号もとっくの昔の2003年8月に廃止‥って今ごろになって知った‥orz 一度も乗らなかった。
自分の知らないところで、気がつかない時点で時代は変わっていた。終わっていた。喪失感‥‥。

しかしまあ、次の夏あたりに海水浴にでも出かけたいな。もう映画自体が22年前なので、当時ロケに使われた場所を特定するのには困難が予想されるが。
そしてまた、松崎を歩いたら泣いてしまうかもしれない。
PS. ずっと梶寅旅館の手ぬぐいを毎日普通に使っていたことが判明。もう文字が消えそうなので、これ以上は使わないで保存していこうと思う。(2014年7月21日追記)
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1 件のコメント:

  1. 懐かしいい風景風情を(人''▽`)ありがとう☆ん御座います。 子供のころから、泊まりに行きました。女将が、我が母の三島北高の時代の同級生でした。学生時代も石鯛釣り、湯治に父母や兄弟で///mo( ^ω^)🦆ん❣

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