2012年1月21日土曜日

HOW CRAZY YOUR LOVEのいくつかの曲について

Yui_patipati1112

PATiPATi 2011年12月号をブックオフで250円で見つけてきた。グラビアが宣材写真のみなので買わないでいたもの。発売されてまだ間もないのに(?)ラッキーだった。そろそろ「HOW CRAZY YOUR LOVE」についても考えていきたい。この号では大前多恵が1曲ずつYUIとトークしていく内容。他にも同じ内容の特集はあったので、今回は自分が注目した3曲についてのみ引用したい。まず、初めて聴いたときから、「難しすぎて歌えない!」と思ったSeparationについて
■幕開け間が強いHELLOで始まって、2曲目のSeparationで、がらりと雰囲気が変わります。すごく大人っぽい曲ですよね。

今までは自分でアコギを弾きながら作ったところにリズムをつけていたんですけれども、この曲は「こういうリズムに挑戦してみたい」というところから作っていったので、新しく挑戦したサウンドになりました。ジャズだったりボサノバだったり、ボーダーレスでたくさん音楽を聴くのが私は大好きで。それで、ファンクも好きで聴いていて、「このドラムすごくかっこいい!」と思ったのがきっかけになったんです。グルーヴを感じるようなリズム、というのにすごく興味を持って。そのリズムとメロディーのリズムをどんなふうに絡められるか、やったことがなかったので、自分の中では挑戦でしたね。歌詞は、キレイな離別、別れを演出してほしいの、という女心を書きました。

♪次のドアを開けたいの、と音程が激しく上下するところは、YUIさんだからこそですよね。普通、歌えないです。

ありがとうございます。でも私も歌えないです(笑)。ギターを弾きながら歌うと、3連符のメロディーと全然違うリズムをとることになるので、すごく難しいんです。

Get Back Homeは等身大の素顔が描かれていると感じましたが、どんな心境だったんですか?

私はよく電車に乗るんですけど、ガタンゴトンという音や、目的地があってそこまで移動している時間という意味もあってなのか、乗っている間によく考えごとをするんです。夜の電車の中でため息をついているときにいろんなことが浮かんできて、書いた曲ですね。悩んでいるような感じでもあるんですけど、すごく明確な気持ちを書いた曲でもあります。

〝自分の為にほしいものなど何もないから〟と宣言してますね。これは常々思っていることなんですか?

今まではたぶん、あまり気づいていなかったんですけれども。最初は、自分が歌を歌って癒されていた、というのがあると思うんですけど、今ではいろんな人の表情が浮かぶようになって。(曲を聴いて)「元気になったよ」と言ってもらえたりすることが、自分の原動力になってきてるのかな?と思いますね。いろんな人たちに助けられてるんだな、というのもすごく感じますし。ひとりぼっちじゃない気持ち、というか。「誰かが思ってくれてる」ということを意識したりして。それは、聴いてくれている方もそうだし、友達だったり家族だったり、いろんな意味でとらえているんですけれども。

♪次のドアを開けたいの、の部分を正確に歌える人は少ないだろう。超絶に難しい箇所だ。ライブでも相当緊張するに違いない。そして、今アルバムで最も胸にずど~んと突き刺さる歌詞「自分の為にほしいものなど何もないから」の部分。自分もほしいものなんてないわ。年に数回のライブと数枚CD買えればいいや。
■「no Reason」「Nobody Knows」はどちらも、感情というものは生モノだし、白黒ハッキリつけられるものではない、ということを歌っている、と感じたんですが。

そうですね、共通してると思います。no reasonは「理由なく落ち込むときが皆さんにもあるんじゃないか?」っていう意味でつけたタイトルなんですけれども。でもそういうとき、誰かからのふとしたメールや言葉で元気になったりスッキリしたりするのかな?と思うんですよね。それが好きな人なのか友達なのか家族なのか‥‥いろんな意味を込めて作りました。

■ブルーな気分のときって、明確な理由がないことも多いですよね。

そうですよね。「眠いな~。秋だからかな?」って、秋のせいにしたりすることもあるんですけど(笑)。

■〝都会を離れて〟とか〝湖が見える〟と歌詞にありますけど、どこかへ遠出したときの情景なんですよね?

そうですね。私も、落ち込んだときや、「なんか疲れた」と感じたときは、好きなCD持ってドライブするのがすごく好きなんです。空気が変わるだけで全然違いますよね?結構それでリフレッシュできるんです。

■そういう気持ち、よくわかります。そしてNobody Knowsですが、ロック色の強い激しい曲ですね。

この曲はCOZZiさんの曲なんですけれども、ロックなリフが入っているし、歌詞もメッセージの強いものを書きたいな、と思いました。私の中に巡る考え方は誰も知るはずがないだろう、というような意味でつけたタイトルです。

■簡単に「わかった」と言われるのもイヤだったりしますよね。

そうですね。複雑ですよね、人の気持ちって。複雑なパズルみたいだから油断できないでしょ?って問いかけるような曲になっています。ほんとに「わかる」ってすごく難しいんだろうな。でも、ちょっとずつでも言葉にして伝えていくのが大事なことだな、と思います。私の場合、すぐあきらめちゃいますけどね(笑)。「もういい!」って。でも、本当に譲れないところでは、何回もずっと言い続けます。一つひとつ討論していくしかないですよね。それと、自分の側にも(相手のいうことを)受け入れる態勢はあったほうがいい、とも思いますね。

■伸びやかなメロディーに乗せた〝強くありたい〟という言葉も耳に残ります。

いろんなことに負けないで、〝自分〟でいられたらな、って思いますね。誤解されたりすることがあっても、負けない心をもちたいな、ちゃんと強くありたいな、という意味で書きました。

と、「HOW CRAZY YOUR LOVE」で疑問に思った曲について、YUIはすべて答えを持っていた。YUIを批評する人は誰しもみんな多かれ少なかれ誤解を持っている。このインタビューを読むとYUIはすべてにおいて聴き手を上回っているな、と感じた。だからYUIは超一流なんだと思った。そして、YUIはCD聴きながらドライブしてるんだなぁ。まあ、そう歌ってるんだし当然か。

4 件のコメント:

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    お久しぶりです。
    その節はお世話になりました。笑
    18日、念願の初ライブに行ってきました。
    今までなんか学生だし、ライブとかどうなのかなぁと思ってなかなか手が出せませんでした。
    ライブはどうだったかと聞かれても全く言葉にできなくて、コメントもできませんでした。
    楽しかったとか感動したとかよりも遥かに上を行くかんじです。
    何時間も奇跡を目の当たりにしていたかんじですね。
    …なんかやっぱり嘘っぽくなっちゃいますね。
    素敵でした。ラストは号泣しました。もしYUIさんがこの日に泣いていたら、私はもぅどうなってたんでしょうね。よかったです。笑
    私はわりと消極的というか目立つことはしないタイプなんですが、ガンガンのってみましたし、踊れるものは全て踊っちゃいました。ライブに申し込んだことも含めて、ちょっとは一歩踏み出せたのかなぁと思います。
    長くてすみません。色々とありがとうございました。数年読ませていただいたライブレポも今回のきっかけになったのかもしれません。今年は受験なのでわかりませんが、行けるライブはどんどん行こうと思います。

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    ↑ ああ、よかった。楽しめたみたいだね。心配してたよ。今年はまず受験最優先でいってね。YUIはずっと音楽を続けるだろうから。YUIのライブで感動したっていうコメント読むと、自分も感動するよ。こちらこそありがとう。ではまたどこかで。

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  3. SECRET: 0
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    最近このブログの存在に気づきました
    めちゃくちゃ楽しいです
    毎日日をさかのぼりながら読ませていただいてます
    僕もこのアルバムを聞いて一番印象的だったのはGet Back Homeのまさにそのフレーズでした
    「自分の為にほしいものなど何もないから」なんて寂しいこと言わないで!と思っていたのですがどうやら僕の勘違いだったようです。Get Back Home本当にいい曲です。

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    >はにわ さん
    あぁ、自分も「ストイックすぎるだろ!」って思ったよ。こんなことYUIしか言えないよね。いつかネタが切れるかもしれないけどまだまだがんばるよ。

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