2011年11月22日火曜日

PATiPATi 2005年9月号 リュックの中には必ずノート

Yui_pati0509
この写真を友人に見せたところ、「薄っ!」というリアクションだった。自分も初めて見たとき、「何もかもうすい‥」って思った。これは最近手に入れたPATiPATi 2005年9月号 これもやっぱり105円で見つけた。この号は詞作を中心にYUI創作の謎にせまるインタビュー。インタビュアーはやっぱり前原雅子。以下引用

初めて歌詞を書いたのは「Why me」ですよね?

そうです。これを書いたころは英語の響きとかを、すごく大事にしていて。だから最初は全部、英語をのせてたんですよ。で、あとからその内容を日本語にしていったというか。なんかその当時は、そういう書き方がわりと多くて。

作詞自体はスムーズでした?

いや、悪戦苦闘でしたね。書きたいイメージはあるのに、それがなかなか言葉にならないもどかしさがあって。すごい言葉を探した記憶がありますね。

そういうときは、どうやって言葉を探すんですか。辞書を引いたり、とか?

辞書も見たりしますけど、ノートに書きためてある自分の詞を読み返したりしますね。そのノートって詞だけじゃなくて、思ったことや気になる言葉も書き留めてあるんで。読み返してみると、結構ヒントになることもあるんですよね。

そういうノートは、いつごろから持つようになったんですか。

中学3年生ぐらいから。その当時は、今、読むと恥ずかしい詩とか書いてて。

それ、どんな詩だったんです?

〝空の光が‥‥〟とか〝光に照らし出されて僕は歩くよ‥‥〟とか。なんでしょうね、なんか描写して、それをどう感じたか、みたいなことを書いてたような気がします(笑)。あと、そのころ聴いてた曲の歌詞を、ノートとかプリントの裏とかにパーッと書くのが好きで。思い出しつつ書いて、全部書けたらうれしい、みたいなことをよくやってました。

そのときの自分の気持ちに合う曲の歌詞を書くんですか?

いや、もうなんでも。頭の中に流れる曲は、いくらでもあるんで。パッと思いついた歌詞を書くっていう。なんか面白いんですよね、知ってる曲の歌詞をもう1回書いてみるのって。

やろうと思えば、今も書けそう?

書けるものもあると思いますよ。勉強はいくら覚えようとしても覚えられなかったのに、なぜか歌詞は覚えられるという。この記憶力が、もう少し勉強のほうへ行けばよかったんですけど(笑)。

でも国語は好きだったのでは?

国語は好きでしたね。本を読むのも好きだし。本を読んで何かを感じるのが好きだったというか。

マンガも読むほうでしたか。

マンガはあんまり。どっちかっていうと、みんなが読んでるからっていう感じで少女マンガを読んだくらいですね。

好みとしてはマンガより本?

ですね。だからって読書家ではないんですけど。でも本とか読んで、知らない言葉を覚えるのが好きだったりして。特に詞を書くようになってからは、雑誌や新聞やニュースに、できる限り目を通すようにしてるんで。その分、言葉もいろいろ覚えたんじゃないかな。気になったことはなんでも、とりあえずさっき言ったノートに書いて忘れないようにするんですよね。だから、そのノートがなくなったら、かなりアセると思う。っていうか、本気で困りますね。

じゃ、カバンの中にはいつもノートが入っている?

必ず1冊は入っていますね。かなり大き目のリュックを持ち歩いてるんですけど、その中にギター関係の物とかも結構入っていて。前はパソコンも入れてたんですよ。でも、さすがに重すぎてメゲました(笑)。あっ、あと前はMDが30枚ぐらいと、ノートも5~6冊は入ってました。

それ重すぎですよ(笑)。でもノート5~6冊というのは、すでに使い終わったノートも持ち歩いたんですか。

読み返すのが好きなんです。それを書いたときの自分が、そこに残されてるから。「あー、いろんなことを頑張って考えてたんだな」とか、「そんなことも考えよったんやな」とか、その当時のことが読み返すだけで全部よみがえってくるんですよね。

今、ノートは全部で何冊あります?

う~ん、‥‥、これくらい(←幅60cm)。東京に来てからノートに書くペースが速くなってきて、あっという間に1冊が終わっちゃうんですよ。なんかこう、この時期に通り過ぎて、なくなっちゃうことが多そうで。それを忘れないように書いとこう、と思って。

そういうことを書き留めるのは、やっぱりパソコンよりノートがいいですか。

いや、もう、絶対に手書きがいいです。自分の手でノートに書くと、そのときの雰囲気まで書けるというか。字の感じを見ただけで、きっとこういう気分で書いたなってわかるし。でも、ケータイのメモ欄に書くこともあります、ノートがないときとか。で、保護して消えないようにしてるんですけど、ケータイが壊れたら困るんで、そろそろ写そうかなって。

何に写すつもりです?

もちろんノートに(笑)。

ところで歌詞を書くとき、ヒントを得ることが多いものってありますか。

なんだろ‥‥。映画とか本とかっていうこともたくさんありますし。洋楽の曲を聴いて、そのイメージで書いてみることもあるし。でも道を歩いているだけで何かに感動したり、なんか楽しくなったりしますから。それに歌詞もこれを書きたいと思って書くことのほうが多いんで、感じたことを、なーんにも気にせず書いてるだけだったりするんですよね。

ピンときたことを、まずそのまま素直に書く、みたいな。

そうですね。書きたいと思ったことは、そのときに書かないと、書きたい気持ちを全部書けないから。逆にあるときふっと、やっぱりこういう気持ちは忘れちゃいけない気がするなぁと思って、前に感じたことを思い出して書く場合もありますけどね。そういうのは、だいたいノートを見てヒントを得たりして。そこに書いてあることを読むと、そのときに見た景色や感情が全部よみがえってくるんで。

例えば歌詞を途中まで書いたとこで、煮詰まって書けなくなることもある?

ありますね。そういうときは、何をしてても頭のどっかで考えてるみたいで。

その場合は書くのを一度中断する?

どっちもあります。これは時間をかけて書きたいから、ちょっと横に置いて寝かせてみるっていうときもあるし。とりあえず、完成させないと気が済まないときもあるし。ホントに、いろいろですね。なんか今は、まだ勉強の時期だと思うんで。とにかく、いろんなことを試したいし、知りたいしっていう感じなので。

そのYUIさんから見て、自分の歌詞は昔と今で変わってきましたか。

前よりはちょっと、いろいろ見ようとする気持ちが増えた気がしますね。例えば「feel my soul」は、もがきながらでも進みたいっていうかんじですけど、「Tomorrow's way」は、もう引き返せないから行くっていう決意が見える歌詞だし。それは私の変化のせいかもしれないですけど、やっぱり音楽って生きていくことと一緒だなって。書いた歌詞からも教えられますね。


というのがYUIノートの正体だ。以前のYUIはいつもかならず移動はリュック姿だったが、最近のおしゃれYUIはリュックというわけにはいかなくなったのかもしれない。佐野元春氏も言っていたが、1曲だけヒットを飛ばす人と、数年に渡ってトップで居続けるアーティストとの違いは独自の創作の秘密というものを持っているかにかかっているという。YUIという人は実にまめだ。そして頑固。ここまでできないと歌は書けないのか。

YUIはよく、「あのときの感情を忘れたくない」とか言うけど、それがどういうことなのかを自分はあまりよくわかっていなかった。「あのときの感情」こそがYUIの創作のみなもとになっている。セブンイレブン店頭で手に入れたフリーペーパーのインタビューを読んでハッとした。「どこにいてもしっくりこないような子を見ると、ふと、あの子の感情を私はもうなくしちゃったかなって思ったりするんです。今はいろんな人に出会って、恵まれた環境にいて。そのときの感情を忘れてないかなって思ったり‥‥。」 《深夜のバーガーショップ 朝を待つ少女がひとり アタシが無くしたものは何?》 ああ、無くしてしまったかもしれないものとは、あのときの自分の感情のことなのか!

というわけで、YUIは今日もノートをとり続けている。

1 件のコメント:

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    まぁ自分は髪が薄いですけど

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