2011年10月19日水曜日

自分のため、人のために歌うことに対して、そういう考え方が、もうすでに違うんじゃないかなと思ったりしてた

Yui_watsin0603m これはWHAT'S IN? 2006年3月号。これも友人の家の近くのブッオフで150円でゲット。表紙がかなり汚かったけど迷わずカゴに入れてレジへ。「FROM ME TO YOU」リリース期のインタビュー。1stアルバムのタイトルがどうしてこれになったのかはファンなら誰もが知っているだろう。

「自分のために歌い始め、今はこうして聴いてくれる人がいる。そのことに感謝したくて〝私からあなたへ〟というタイトルにしました。ビートルズのタイトルからっていうのは、邦楽ファンの人に、そういう素敵な洋楽があることを伝えたい気持ちもあって。」

「初めて聴いたのは洋楽を聴き始めた15~16歳のとき。曲そのものの素晴らしさや伝説などを含めて、ビートルズはやっぱり歌う者にとっての原点という感じがしていました。」

ビートルズの「FROM ME TO YOU」は自分にとっては、どうってことない曲だが、こうしてYUIの1stアルバムのタイトルになった以上、YUIファンにとっては重要な1曲になってしまった。そして、インタビュアー(藤井美保)は注目の質問をする。

 「TOKYO」の中に、〝♪ 古いギターをアタシにくれたひと〟とあるけど、それは実際のことなんですか?

「はい。そのギターはメンテナンスが必要なので、ライブやレコーディングには使えないんですけど、今でも曲作りにつかってますよ。」

うーん、・・・。誰がくれたのか?には答えなかったYUIだ。まあ、Voiceの先生なわけだが。さらに、質問は上京後の出会いについておよぶ。ここで登場する名前はCDのクレジット等でしか知らない名前たちだ。

Yui_fmtyad_1 「ディレクターさんとの出会いも大きかったですね。曲作りはもちろん、詞でも別の視点から意見を言ってくれるので面白いんです。『こういう音がいいな』とデモを渡せば、『じゃあ、アレンジはこの人がいいんじゃないかな』と教えてくれたり。今回Spiral&Escapeで初めてご一緒したIkomanさんともそうやって出会いました。私が想像してた音とは違ってたけど、それが逆に面白かった。」

 (feel my soul のアレンジを担当する Daichiさんや、LIFE の northa+さんは?)

「お世話になってますね。私のデモを聴いただけで、やりたい方向をわかってくれるんで、いつもビックリしてます。それから、COZZiさんの曲は、すごく詞が浮かびやすい。人との出会いにはすごく恵まれてますね。」

と、YUIがアレンジャーや作曲家COZZiについて語るテキストを見つけたわけだ。そして最後に上京時のYUIが口にしていた「これからは自分のためじゃなく、人に向けて歌っていくようになる。大丈夫かなと思った」という不安について、実際にそこにつまづいたことがあったか?という質問に対して、

「ありました。Blue Wind を書いた頃なんかはそうでしたね。人のために歌うということに対して疑問を抱いたというか、自分のため、人のためという考え方が、もうすでに違うんじゃないかなと思ったりしてたんです。今は、聴いてくれる人がいることに感謝できているので、もっとシンプルに音楽と付き合うことができてると思います。」

と、もがきながら、葛藤しながらも前へ進み完成させた1st Album はファンにとっても大事な大事な1枚だ。1曲1曲を大事に聴いていかなくてはと思う。そして、YUIは意外な告白をする。

「実は、小さい頃は自分の声がコンプレックスだったんですよ。誰かに『顔に似合わない声』って言われたことがあって、『自分の声、嫌いっ!』って思ってた。バンドをやるようになってからは、自分の声が子供っぽい気がしてやっぱりイヤでした。だから、『声が好きです。』と言ってもらえたりするとすごくうれしいし、安心しますね。」

ああ、次のアルバムが待ち遠しい。ちなみに、この号は小さい広告スペースを「FROM ME TO YOU」がジャックしてあちこちにYUIが現れるという注目すべき1冊だ。すべては紹介できないので参考までにおもしろいYUIだけを選んでみた。


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