2011年10月10日月曜日

橋本愛「管制塔」(2011)

「管制塔」を見た。日本の若手バンドGalileo Galileiの初期の楽曲「管制塔」からイメージを膨らませて、「ソラニン」の三木孝浩監督の強い思いを込めた1時間ちょっとの映画。

最近、観たいと思う映画がなかなかないけれど、この映画は是非観たい!と思っていた1本。

なにせ全編真冬の稚内ロケ。信じられん。スタッフも出演者も相当に寒かったはず。とてもよく冬の北海道の雰囲気が出ていたと思う。北の果てリアル15歳ライフ。

毎日が死ぬほど退屈で…、って感じがすごくよく出ている。主人公の15歳中3がまったく生気がない。生ける屍のごとくゆっくりと教室にたどり着き、そして誰ともしゃべらない。

ある日、とびきり可愛くてミステリアスな都会からの転校生がやって来る。この子も誰ともしゃべらない。そんな可愛いヒロイン橋本愛ちゃんのお眼鏡にかなったのか主人公の男の子山崎賢人に積極的にアタック。まあ、イケメンなわけだ。

強引な女の子に引っ張られるように、「バンドやるよっ!」となるわけだ。それからというもの毎日がとても輝いてる。

ただ、女の子は家庭に暗い問題を抱えている。借金を背負った飲んだくれ父。楽しい日々は突然終わる…。まあ、暗い現実にぶち当たる。このご時勢らしい陰鬱な青春ドラマだ。
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かのROBOT制作の映画で、「片方のイヤホンを~君に渡す」シーンがあった。青春だわ~。
感心したのが、こういうシーンでむやみに音楽を聴かせない。何を聴いているのか観ている側からは分からない。全編を通してとても静かな映画だ。こういう映画が好きだ。
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この映画は全編稚内ロケなので、この街の名所の港北防波堤ドームが何度も出てくる。

二人が自転車で通る場所。実は自分にとってこの場所がなつかしい。大学2年の夏休みに稚内から利尻・礼文へ渡った際に、この港北防波堤ドームで船待ち1泊テント野宿をしたのだ。夏でも寒かったよ~稚内は。
ただ、問題の管制塔がそこにあったのかほとんど覚えていない。
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主人公を演じた若手俳優の山崎賢人に強い印象を受けた。北海道の冬のジャージ中学生の姿がリアルに決まっている。これで実際は茶髪イケメンヘアーだったりしたら興ざめだな…などと考えていたら、試写会での姿がまさにイマドキの高校生って感じだった。

でも、演技というよりは雰囲気が独特のいい感じ。今後の注目株だろう。
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そしてこの映画のヒロインを演じたのが橋本愛。この映画が撮影されたときは本当に15歳の中学3年生。ヤバイぐらいに可愛い。気が強そうなところがいい。もう、本当にこれで最後の恋にしたい…。
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というわけで、この「管制塔」はGalileo Galileiの楽曲の魅力を伝える、冬の稚内を舞台にした注目の映画だ。ラストも希望の持てるものだ。
このDVDは買っても2000円ちょっとという破格の値段。オススメ。

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