2011年9月15日木曜日

社長洋行記(1962)

友人のリクエストでこれをみた。森繁久弥「社長洋行記」(1962 東宝)
日本サラリーマン喜劇には興味はなかったので、1962年当時の海外出張がどのようなものであるかに興味をもてたのでこれを選んだ。

昨年、小林桂樹が亡くなった時に資料映像としてこの映画の一場面が使われていた。真面目な秘書役がこの役者の代表作だったらしい。おそらく40歳ぐらいのときの作品。

ライバル会社に負けている部門があるのがけしからん!という森繁社長の思いつきで香港へ出かける珍道中ということだが、いろいろと時代を感じた。

なにしろ東京オリンピックの前の年だ。海外へ出かけることを「洋行」と呼んでいた時代だ。飛行機に乗り込むときは着物姿の家族がお見送り。

あと、いろいろな場面で男性が女性に対していばっているなという印象を受けた。今ではこんなのありえないと思った。
当時は年配の男性はまだ越中ふんどしだったということもびっくり。この時代は中国語に精通した年配の人が多かったということも新たに知った。

三木のり平、加東大介といった当時の人気喜劇役者たちも出演。当時は爆笑!でも今のセンスからするとそれほど笑えるものでもない。

唯一笑えたのが香港の現地コーディネーター役のフランキー堺が今の劇団ひとりの中国人芸にそっくりだったこと。
そして、黄門様の東野英治郎は悪役だったんだなーということを思い出した。

草笛光子が飲み屋のママで出ていたが、計算上当時29歳だという事実に驚いた。今の若者とはずいぶんと違う。当時の人はもっと年上にみえる。
いろいろ当時の日本と香港の様子が新鮮であっという間に見終わった。
さあ、これから香港での仕事という段階で「つづく」が出てきて「えぇぇーー?!終わり?」ってびっくりした。
当時は映画が今のテレビドラマのようなものだったんだろう。

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