2011年8月21日日曜日

「クレイジーハニー」を観てきた

渋谷まで芝居を観に行ってきた。作・演出本谷有希子、主演長澤まさみの「クレイジーハニー」8月21日公演のマチネー。実は芝居を観に行くのは10年ぶりぐらいだ。自分にはどうも観劇というやつが合っていないようで、どんな劇を見ても必ず退屈する。

ところが、長澤まさみがデビュー12年目にして始めて舞台に挑戦する!となると俄然注目!舞台上のナマまさみを見れる機会は今後それほどないだろうし、なにしろ本谷有希子が手がける作品だし、PARCO劇場だし、これはチケットを手に入れるのがそうとう激戦だろうと考え、友人と相談し二人で先行抽選に申し込んだ。今年に入ってから長澤まさみ人気がまた急上昇しているように感じていた。危機感を持って臨んだ。

なんと2公演も当たってしまった。え?そんなもんなの?まあチケット代だけで7,350円もするし、追加公演もあるし、地方公演も決定したし。思っていた以上には争奪戦にはならなかったのかもしれない。F列というまずまずの座席をゲット。

最愛の長澤まさみを実際に見れるというのに、事前にそれほどテンションが上らなかった。「おそらく退屈するだろう」と心に予防線を張って向かった。

驚いた。予想していた以上に、退屈した。
長澤まさみは宝石の輝きだった。舞台上に一人だけスーパーモデルがいるような感じだった。長澤まさみというと、どこかぼーっとした少女っぽいイメージだったけど、もう完全に20代中ごろの性格のキツそうな女になりきっていた。
他の俳優達と顔を近づけて怒鳴り合うシーンとかで、顔の小ささがよりはっきりする!顔の作りが別次元の精巧さだ。美しすぎる。声がカワイイ!そしてナマ脚!

おそらく、前のほうの席は長澤まさみの「脚」目当てのおっさんだらけなんだろうな、と想像していたけどそうでもなかった。本谷劇団の固定客だろうか?

本谷有希子の経歴はすごい。鶴屋南北戯曲賞、岸田國士戯曲賞、女優であり、芥川賞の候補にもなった若い世代の才能。きっと自分に何か新しい刺激をもたらしてくれるだろうと。きっと、自分の演劇苦手意識を変えてくれるだろうと期待していたのだが、とても退屈した。あの狭い座席に収まってじっとしているのが苦痛だった。居心地が悪かった。

脚本が退屈なら、長澤まさみだけ見ていればいいって?そうしようと試みたけど、観たくない物まで見えるので目をつぶっていた。もったいない!初舞台がこの作品って、まさみにとってよかったのかな? でも、長澤まさみとリリー・フランキーの演技は素晴らしいと感じた。

行く前は、ひょっとしたらライブにも飽きてきた自分の目の前に新しい世界が開けてくるかも?とか想像して見たけど、やっぱりそうはならなかった。リリーが台詞でいっていたように、自分ももう自殺するしかないのかもしれない。もう、これから先は何も楽しいことは残されていないように感じてきた。何を見ても聴いてもつまらない。オイディプスのように最後は目をつぶして老兵のように消え行くしかないのか。

実は今週もう一度、同じ舞台に出かける。今度はパンフレットを買おうと思う。写真集も買いたい。
評価が一変した2回目はこちら

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