今年の新春に見た「のだめカンタービレ」でラヴェルのピアノ協奏曲ト長調が取り上げられると聞いて楽しみしていたのだが、見てみてそれほど掘り下げた感もなくちょっと失望した。まあ、この曲は誰が聴いても好きにならずにいられないおしゃれでカッコイイ曲。天才サンソン・フランソワが1959年にSalle Wagramでアンドレ・クリュイタンス指揮のパリ音楽院oと録音した1枚がとくに人気が高い。35歳ぐらい(?)のときの録音。これは20年ぐらい前の仏EMI盤。
Ravel Piano Concertos Samson François
Orchestre de la Société des Concerts du Conservatoire
cond. André Cluytens 1959 EMI FRANCE
この人のピアノも、オケの音もこの時代独特の雰囲気を持っていて味わい深い。ミケランジェリの同曲の代表的名盤を聴いたあとにこれを聴くと方向性が全然違っていて面白い。そんな風に弾いちゃうの?って驚く。まあこの2人がお互い比較されるなんてことはまったく思ってもいなかっただろうが。「左手のための協奏曲」も同時に残してくれたのがありがたい。この曲も自分は学生のころから大好き。ラヴェルの2大傑作だと思っている。狂気のようなものも感じる。一方、「夜のガスパール」は昔からよさがよくわからないままな曲だ。
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