2011年2月6日日曜日

ジョン・ケージ / 16 のダンス(1951)

Cage_16dances ブックオフではこんなCDまでも250円で手に入ってしまう。ジョン・ケージの16のダンス(1951) インゴ・メッツマッハー指揮アンサンブル・モデルン盤 だ。

コンテンポラリーダンスのマース・カニンガムとのコラボによるケージがチャンス・オペレーションに到達する前の最後の作品だそうだ。別に全然欲しくなかったが250円で知的な好奇心が満たされてヒマがつぶせると思ったから購入。
ちなみにこの「フォー!」的なジャケットはケージ自身のペインターとしての作品。

しかし、陽気な踊れるダンスのような作品をイメージしてはいけない。ひたすら、プッ(トランペット)、 フーッ(フルート)、トン(スネア)、ジャッ(ピアノ)、ギィーッ(ヴァイオリン)という音の羅列。64のサウンドのテーブル、サウンドチャートを選択して作曲していくというダンスなしでCDで鑑賞するのは無理なコンテンポラリー。

東洋思想に傾倒したケージがヒンドゥーの人間の9つの感情を表すダンスとインターリュードという構成で作曲。まあ、普通の人なら聴かない曲だろう。でも、インターリュードは東洋を感じられるメロディーが一瞬現れたりして普通の人にも音楽に聞こえるかもしれない。しっかし、いったいどんな人がこんなCDを買ってブックオフに叩き売るんだろう?

訂正

日本はおろか海外のサイトを探してもこのCDの感想をみつけられない。つまり誰も聴いてない?後日、ジョン・ケージの絵画についていいろいろと調べてみたのだが、ケージが絵画に関心を持つようになったのはもっと後年であったことがわかった。しかもどれも抽象絵画で作風がまったく違う。こんなポップアートみたいな感じじゃない。悪戦苦闘の末、海外のジョン・ケージのデータベースからこのジャケットの下地になっている水彩画が判明。「New River Watercolor Series Ⅰ(1988)」からの1枚の一部分(右側、赤い円の11時の方向あたり)、しかも上下逆!CD解説書に書いてあることに惑わされた。それにしてもケージの絵画に触れているブログやサイトがほとんどまったくなかった……。

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