2025年10月14日火曜日

武田文男「冒険物語百年」(1995)

武田文男「冒険物語百年」(1995 朝日文庫)という古い本をもらたので読む。

全49話、エベレスト、ヒマラヤ、アルプス、極地探検に名を残した偉大な登山家、シェルパ、冒険家たちの偉業と人生を短く紹介する読み物エッセイのような感じ。

エベレストという名前は今後使われることが減っていくかもしれない。ピーク15という名もない峰が実は世界一高いという測量結果から、英国インド測量隊の前任者エベレスト卿の名がつけらた。しかし、チベット人はチョモランマと呼んでいたし、ネパール人はサガルマータと呼んでいた。
日本テレビ放送史の偉業チョモランマ生中継(1988)はネパール政府からエベレストという名前の使用を厳禁されてたって今回知った。

K2、ナンガパルバット、カンチェンジュンガ、マカルー、マナスル、ダウラギリ、シシャパンマ、ミニヤコンカ、…いずれも多くの登山家の命を飲み込んだ魔の山。

初登頂後は難易度の高いコースや季節、無酸素単独登頂などさらに危険な挑戦。
あたりまえかもしれないが、多くの登山家が最終的に遭難事故死してる。人類で初めて8000m峰(アンナプルナ)登頂の栄誉を得たフランス隊モリス・エリゾーグは両手両足の指20本すべてを凍傷によって失ってるとか絶句。凍傷は怖い。

登山の歴史ではシェルパたちも雪崩などで多数が犠牲。
ヨーロッパアルプス登山の歴史も金目当ての先陣争いで醜い泥仕合。初登頂とは言っても本人の証言しかなかったモンブランやマッターホルン、アイガー北壁でも「それ本当?」という誹謗があったり。

ソ連最高峰の登山記録も不自然で疑問視。スターリン時代は政治的理由で登頂者が粛清されると記録もなかったことになってるとか。ソ連ロシア人は昔から嘘つきw

インド・ヒマラヤ最高峰ナンダデビーは、中国の核実験を監視するためにプルトニウム電池を使用した監視装置を設置しようとしたのだが、その後に雪と氷の下に埋もれて行方不明になって立ち入り禁止?!外部に放出されたらどうなる?

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