2025年6月6日金曜日

有栖川有栖「乱鴉の島」(2006)

有栖川有栖「乱鴉の島 らんあのしま」(2006)を新潮文庫版で読む。
これ、BOで110円で購入。一度見かけて手に取ったけど棚に戻し、1週間後に行ってもまだそこにあったので連れ帰った。

孤島クローズドサークルものだと期待して読み始めた。骨休めを薦められ三重県伊勢湾に浮かぶ「鳥島」へ向かったはずが、誤解と行き違いでなぜか「烏島」へ着いてしまった火村教授と有栖くん。

民宿と勘違いして訪ねた家に、詩人で翻訳家で文学界の大家せんせいと、その支持者たちが懇親会で集まってる?!
もう漁船をチャーターすることもできず一晩の宿を請う。こういう闖入パターン初めて。

やがてマスコミをにぎわすカリスマ経営者までもがヘリで来島。
すると島の管理人夫妻の夫が撲殺。カリスマ経営者が行方不明。電話線が切られてる…。

これ、予想に反して読んでも読んでも面白くなってくれない…。
孤島ものにしてはテンポが悪い。外連味がない。
終盤になってやっと予想外な展開にはなってくれたのだが、正直、それほど驚けたわけでもない。これは有栖川判ドクターモローの島?!

せっかく一堂を会して火村教授が犯人と事件の真相を披露しているというのに、話を聴いてる人がいちいち火村教授に反抗的で批判的で話を聴かずにツッコミを入れまくり。なんだこれ?そんなの心が折れるだろ。探偵の話はもっとしっかり聴け!
いままで有栖川有栖は数冊読んだが、この作家は面白いものとそうでないものの差が大きい気がしてる。

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