2024年5月4日土曜日

北山猛邦「少年検閲官」(2007)

北山猛邦「少年検閲官」(2007)を創元推理文庫(2013)で読む。北山猛邦を久しぶりに読む。今作はこの作家の代表作のひとつらしい。

焚書の行われている閉ざされた町にやってきた英国人少年クリスが主人公。外国人少年がたったひとりでどうやって?
その街では森から「探偵」がやって来て、家に赤いペンキで十字架のような記号を書き、首なし死体を残していく。町の人々は相互に干渉しない。

これ、創元推理文庫で北山猛邦なんだからミステリーなんだろうと思ってた。実際はファンタジーSFだった。
ストーリーと真相はミステリー小説の文法。本が存在しない世界での、犯人「探偵」の驚くべき動機のためには、このような世界設定にするしかなかった。

自分としては選択を間違った本だった。こういうの、わくわくして読める人もいるかもだが、自分には合わなかった。

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