2022年10月31日月曜日

文春新書1310「婆娑羅大名 佐々木道誉」(2021)

文春新書1310「婆娑羅大名 佐々木道誉」寺田英視(2021)を読む。著者は文藝春秋の編集者で在野の歴史研究家?

自分、婆娑羅大名 佐々木道誉に関する知識が1991年大河ドラマ「太平記」での陣内孝則佐々木道誉しかない。足利尊氏と腐れ縁でいつも「フハッハハ!」と笑って登場という場面しか覚えていない。何か知識を得るためにこの本を開いた。
家系図を見て驚いた。第59代宇多天皇まで遡れる家系。それ、ぜんぜん知らなかった。

佐々木道誉の祖先に吾妻鑑に出てくる佐々木秀義・定綱親子がいる。定綱の孫の代から六角氏と京極氏も派生。そんな中世キープレーヤーが佐々木家。

佐々木道誉というと太平記では隠岐に流される後醍醐帝を見送る場面。あとは、紅葉の枝を折った件での妙法院焼き討ち事件とその後の形だけの配流。この二つしか自分は印象にないw

自分としては歴戦の強者としての道誉を知りたかったのだが、この本では第1章と2章で時代背景、第3章のほとんどで当時流行ったあらゆる文化芸術に顔を出す道誉についての当時の記録を掘り起こして紹介する。

残りのページでバサラのその後。歴史に名を残した傾奇者、狼藉者を駆け足で紹介。ああ、そういう本だったのか。佐々木道誉を知ろうとしてこの本を手に取った人はかなりピントの外れた本を手に取ったと思わずにいられない。この本はオススメしない。

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