2022年5月26日木曜日

原田知世「私をスキーに連れてって」(1987)

「私をスキーに連れてって」(1987 東宝)を見る。まったく初めて見る。
ホイチョイ・プロダクション原作、フジテレビ制作。監督は馬場康夫、脚本は一色伸幸。
1月にBSプレミアムで放送された。録画しておいたもので見る。自分がこの映画を見ようと思った理由は原田知世さんが主演だから。大スターアイドル女優だった原田知世さんは十代から多くの主演映画を残している。

主人公三上博史は書類作成の仕事をさっさとやっつけると残業もそこそこに即帰宅。スキーを車に積んで志賀高原に直行。仲間と合流。なんだかとても楽しそうな非日常。これがバブル時代を代表する日本映画。
当たり前だが登場人物たちがみんな80年代の雰囲気だ。その中で原田知世さんが圧倒的にかわいい。その友だち鳥越マリさんの会話が今では使わない言い回しをしているように感じた。
高橋ひとみさんは80年代都会的美人代表。(スキーロッジでバニーガール姿?!)
原田貴和子さんも今ではあまり見ないので貴重。布施博も最近あまり見かけない。故沖田浩之さんを見るのが久しぶりだ。
三上の取引先部長がバリバリ働く田中邦衛さんだ。
俳優に限ったことじゃないけど、どの仕事も長く続けてると故人だらけだ。

三上と原田がいい感じになるのだが、三上には別にアタックしてる女もいる。原田は「なんだ、彼女がいるのか…」とやや失望顔になる。三上はそれと気づかず東京での連絡先を聞き出す。

しかしそれは嘘の電話番号。この当時の東京の局番が3桁だ。この時代はまだケータイはない。子機受話器ですらそうとうにデカい。
布施は医師らしいのだが、手術中に三上の恋の件でふざけながら笑い話電話とか、今では許されないシーン。BGMも80年代ドラマっぽい。
三上は後に原田に偶然再会。なんと同じ会社の秘書課の子だった!
恋を応援するために友人たちが全力で応援という展開へ。
なんだか、どこかのアジアの国のドラマを見てるような雰囲気。ふざけてるときの会話が中国韓国のドラマみたい。メイクもOLの服装も今とセンスがまるで違う。

スキーの技量に圧倒的格差があるにしても、三上の原田へのスキー指導の仕方が典型的な昭和おじさん。さしでがましいようだがアドバイスさせていただいていい?というスタンスじゃないと今の若い子からは嫌われる。

新商品発表会にその商品が届かない!というピンチが会社に起こる。(竹中直人キモ社員の奸計)
その連絡してくるヤツがおかしい。そんな強い言い方したってどうにもならないだろ。急げつったって安全第一だろ。こっちは軍人じゃないんだぞ。

思いつめた原田は滑走禁止コースをスキーで行ってしまい大ピンチ!高橋ひとみと原田貴和子ペアに至っては雪山を車で行くとか大迷惑。みんな冬山の恐ろしさを知らないバカ。まるでマンガ。

あの場面で「助かった~」とかまだ早い。さらなる大量遭難になっていたかもしれない。
それにあの状況で間に合ったとして、今なら不法行為を調べ上げ騒ぎ立てるマスコミとか出てきそう。これをいい話にするな。そのへんはおおらかな時代。
直後の竹中直人の演技演出がおかしい。その傍らにいる男も情報量ゼロの演技でそこにいる。なにこれ。

主題歌は松任谷由実「サーフ天国、スキー天国」。この映画自体がユーミンミュージックビデオみたいなもの。正直、今も見る価値がある映画かどうかはわからない。
ただし、原田知世さんは今の瀧野由美子みたいでかわいい。石原さとみかもしれない。
この時代の若者たちがそろそろ定年退職か…というのが今現在。この映画を見て育った子どもたちは大人になるとバブル崩壊と氷河期。

昔はスキー板を持った若者を新宿駅西口や新幹線駅で見ることがよくあった。今ではスノボを持った若者すら見かけなくなった。

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