2022年4月12日火曜日

西野七瀬「鳩の撃退法」(2021)

「鳩の撃退法」を見る。これも2021年8月に公開されてた映画。配給は松竹。監督はタカハタ秀太。脚本は藤井清美。主演は藤原竜也佐藤正午の同名小説の映画化作。富山県でロケ。
なんの予備知識もないまま見る。予告編を見た段階で相当にヘンテコ映画の雰囲気。映画を宣伝する側もどう伝えたらわからなそうな雰囲気。

主人公津田(藤原竜也)は元直木賞作家だがとある地方都市でデリヘル送迎ドライバーをしてる。駿河太郎(ヤクザ)と浜野謙太(チンピラ)にボコボコにされる。
金を貸してもらってる古書店主ミッキー・カーチスに本を読んでないで本を書け!と催促される。
いつもの喫茶店で深夜に本を読んでる風間俊介(秀吉)に話しかけてみる。本の内容について会話。風間の家族について推測を述べる。風間「妻と出会ったとき彼女はすでに妊娠していた」

そこにニット帽の西野七瀬店員が登場。沼本と書いて「ぬもと」と読む。言葉遣いが悪いブスの役であっても西野はカワイイであふれてる。藤原との会話やりとりが自然で面白くて魅力的。

え、現実だと思って見ていた会話が小説の中の虚構?それを読んでる編集者が土屋太鳳。「草稿を読んで興味を持ったら5万円貸せ」
ということは風間も西野も小説の中の人物?土屋は津田に「バーテンなんかやってないで作家に本腰入れろ」

秀吉の妻は佐津川愛美。妊娠してるらしい。「その子は俺の子じゃない」「何言ってるが?アナタの子にきまってる」
この女優はもうだいぶ芸歴長い。ガッキーと同じぐらいからドラマの世界にいる。この女優はたぶんおばさんになってもかわいい。

秀吉もバーのマスター。加賀まりこ(桜井ユキ)はデリヘル社長(岩松了)の電話に出ようとしない。津田は桜井に頼まれた男を送迎したり、デリヘル面接を待っていた子連れ主婦を送迎したり。
バーテン津田とは別の津田が登場しナレーションが始まったりする。これって「世にも奇妙な物語」のタモさん的な?見ていて何が何だかやっぱりわからないストーリー。

土屋太鳳は確認したがる。「これってフィクションですよね?」「また前みたいに実際にあったことじゃないですよね?」
本当に実在する一家失踪事件をフィクション小説として書くと後々大問題になる。
ミッキー・カーチスから津田に渡された遺品キャリーバッグが開かない。鍵の番号を推測して開けてみたら古本と札束(3000万円)。
津田が散髪代で払った一万円札が贋札?自販機を通らない。理髪店主リリー・フランキーは支払った津田をかばい口を割らない。
ヤクザがその札の出どころを探してる。その札はもう使うなと岩松から警告される。もうとにかく現在地を見失うようなストーリー。

まりこから燃やしてと依頼されたキャリーバッグの中からハンディカム。SDカードを抜きだす。
動画を見るためにハンディカムを西野店員から借りる。パーマ西野のキャスケット帽制服がぺらぺらに薄っぺらくてスタイルだけで萌える。
西野七瀬はぴったりシャツが似合う。西野は胸を大きく見せようとしたことがたぶん一度もない。きっと西野は知っている。ふくらみのまったくない平らな胸こそ美しいということを。それが西野の美意識。

加賀まりこが貢いでる郵便局員晴山(柿澤勇人)は秀吉の妻とできている。ホテルでの行為を春山は撮影してる。そのSDカードが津田の見ているSD。佐津川愛美がギリギリできるところまでベッドシーン。

倉田健次郎(豊川悦司)がこの街の裏社会のボス?こいつも感づいて津田を追ってる?
リリーのススメで街を出て東京高円寺でバーテンの収まっているのが今の津田?
秀吉がバーテンとして勤めるバーのオーナーが倉田。
このバーに一緒に行くショートパンツ西野がかわいい。この喫茶店店員はやっぱり津田に気がある?
津田は倉田の女吟子(森カンナ)と寝たことで大ピンチ。森カンナってこんな顔だったっけ?

土屋太鳳は津田の小説が本当にフィクションなのかどうかを現地訪問して調査。出版社も二度と訴訟に巻き込まれたくない。
小説の登場人物に該当する西野や岩松が実在することを確認する。西野(かなりケバい)から津田の忘れ物だというSDカードを渡される。やっぱり小説の内容は実在する?

東京の津田はポン刀持った村上淳に追いかけ回され監禁される。だが、倉田さんから電話がきて命拾い。
あれ?津田は3000万円を恵まれない子どもたちの施設に寄付したことになっている?
やはり倉田と3000万円の件と一家失踪事件は事実?

見ていてずっと「?」という映画だったのだが、これは贋札の2万円がどこをどう廻って人から人へ渡ったのかという伏線回収がすべての映画。彼女から3万借りて(それもヤクザが経営するバーの給料前借)デリヘルを呼ぶ大学生ってなんなの?

偶然に偶然が重なった恐ろしい真相。数奇な運命。前半と後半の雰囲気があまりに違いすぎる映画。地方のヤクザは怖い。小説の中と現実のシンクロする物語を描いた映画。
西野七瀬は2021年に2本もヤクザ映画に出演してたことを知った。「孤狼の血」が評価され、こちらはそうでもなかった理由は何なのか?

でも、フィクションが事実だったなら、事件の真相的な記事に仮名で書けばよくないか?
音楽はKIRINJIの堀込高樹。主題歌はKIRINJI feat.Awich「爆ぜる心臓」

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