2022年3月22日火曜日

堀未央奈「ホットギミック ガールミーツボーイ」(2019)

乃木坂46の堀未央奈が主演した映画「ホットギミック ガールミーツボーイ」(2019 東映)を今になってやっと見る。
原作は小学館「Betsucomi」連載の相原実貴「ホットギミック」。脚本と監督は山戸結希。この監督は「溺れるナイフ」でも知られている。(自分としては苦手な映画だった。)
女性の若手監督はMVみたいな映画を撮りがち。あまり期待せずに見る。

堀未央奈は乃木坂在籍時にはわりと人気メンバーだったはず。だが、卒業後はぜんぜん見かけない。どういう活動をしてるのか自分はよく知らない。

この映画が最初から堀未央奈のドアップから始まる。なかよし妹が桜田ひより。会話で説明。幼なじみ金髪男梓(板垣瑞生)がスターになってしまったらしい。
なぜか橋の上でバイトに向かう兄と出会う。投げたものを通りがかった高校生がキャッチしたりといろいろ不自然なMVみたいな映像が続く。ぜんぜんのみこめない。アレは妊娠検査薬だったのか。

豊洲の不気味なマンション群。一緒の高校に通う不気味な男が清水尋也。こいつが全国レベルの秀才。妊娠検査薬の件でヒロインを脅迫。
ヒロインの兄間宮祥太朗も粗暴そうで不穏で不気味。この兄が一橋大という設定なのに異常な量のバイトを詰め込んでいる。
顔のアップ映像が多い。まるで日本映画な感じがしない。周囲が悪意だらけなことを細かいテンポのカットバック映像でつないでいく。

金髪男の喋り方がかつての窪塚洋介のよう。少女コミック映画でしかみないような喋り方。虫唾が走る。
どSイジメ男がやたらイジワルで罵る。構ってくる。「オマエは奴隷」「俺にキスしろ」こういう男と一緒にいようとしてる女はどMにしか見えない。「周囲にやりまくりだって言いふらすぞ」これはもう完全に侮辱罪。

しかもその間中ずっとアレンジされたクラシック風音楽がやたらうるさく流れてる。会話シーンが相手の話したことを受けて反応するのに間合いがないマシンガン。まるでCM。開始20分でもう見ていて疲れた。こういう演出だと演技の稚拙さは目立たない。
いやもうずっと不愉快シーン。こういうのは女子高生しか見ない映画では?

この集合住宅ドラマは各家族たちの不倫ドラマなの?!その件で子どもたちが悩むとか、横溝正史なの?血のつながらない兄と妹とか、どう見ればいいの?

金髪男梓の父が反町隆史なのだが明らかにできる男という感じのビシッとしたスーツ姿。パスポートを送り届けるよう頼まれるのだが、金髪男の仕事場に行くと他の女たちがやっぱり妬みとやっかみのイジワル妖怪たち。
だがその場で梓から夜デートに誘われる。この時初めてヒロインは今までで最高の映画を見せる。

女子高校生に酒飲ませるなよ。って思ってたら、やっぱり何か薬物を仕込んだのかよ。
兄がその場にいたおかげで家に帰ることができた。だが、スマホでやりとり。「かわいいなあ」連発の甘い言葉で裸の写真を送ることを要求。こいつも悪意かよ。そんな動画を送るなよ。
そして、山戸結希映画には志磨遼平が出ることになってるのかよ。

梓のマネージャー吉岡里帆も大人失格の酷さで笑った。「女が欲しくなったら世話するから」
実はどSかまってちゃん清水は言葉遣いが悪いだけでちゃんとしてたw けど、セッ〇スとかそんなことばっか言ってんなよ。これを他の乃木メンたちは見たのか?

大人たちが不在の子どもたちだけの世界映画。娘が不良に接近するという恐怖。周囲の男がみんな悪い奴ら。口も悪いし差別意識も強い。

堀未央奈の顔が個性的すぎ。それほど可愛く見えない。そもそも可愛く撮ってない。
若者だけに向けたMVみたいな映画。なのに暗い。見てよかったことはあまりない。退屈だった。苦行だった。これが初映画だった堀が気の毒。

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