2021年12月16日木曜日

南沙良「無限ファンデーション」(2019)

南沙良が2017年に出演した「無限ファンデーション」という映画があるので見る。監督は大崎章。いちおう劇場公開作のようだ。

ヒロイン南沙良はたったひとりで夏休みの補講を受けてるような落ちこぼれ生徒。だいぶぼんやりした生徒。
この映画、南沙良が出ていなければ見ていない。またしても人づきあいが苦手で喋れない少女役。「ドラゴン桜」よりもちょっと顔がふっくらしてる。

帰り道、リサイクル工場から歌声が聴こえるので覗いてみると、女子高生がウクレレ弾き語りしてる。そんなことでよく工場内にずんずん侵入していける。
家に帰るとゴロゴロして母親にうどんをつくってもらう。どうやらこの映画での芝居はすべて大まかな設定だけある即興エチュード芝居のようだ。こういうの、見ていて居心地悪いしどうしたって内容が薄い。

教室で勉強サボって書いていたイラストを、上手い上手いスゴイスゴイと褒める女子たち。それは褒めすぎじゃないか?
原菜乃華がナノカという役で出演してる。やはりこの子がいちばんカワイイ。この子が演劇部の衣装をつくってもらえないか?と未来(南)を熱心に勧誘スカウト。
そんな展開になるか?ちょっと疑問。隣の女、ちょっと引いてるし。

補修先生が若いのに女子生徒とふたりきりっておかしい。「俺さあ」って自分語りしてるのも、何やってんだコイツ…って思わないではいられない。
それにリサイクル工場でウクレレ弾いて歌ってる少女の正体って…、これって幽霊ファンタジーなの?
演劇部は大会のために練習中。だが、ナノカが映画オーディションのために離脱。部員たちに知らせたときの「えっ?」って探り探りの修羅場演技が即興だとまるでフェイクドキュメンタリーみたい。リアルにみんなテンション下がる。
でもそんなの、局面ごとに最重要項目が変わっていくってこと。それが青春というもの。そういうの、高校生でもわかるだろ。

女優オーディションの風景をよく映画のシーンで見ることがあるのだが身の毛がよだつ。即興で両親離婚で母親が出ていく演技とかさすな!同じ境遇の子を傷つけるな。まず自分たちがやってみせろ。退路を断って来てる子を落とすな!

演劇本番直前にさらなる修羅場。女の子同士の起こす問題って、ほんと見ていて嫌な気分。正直見ていて退屈だったし爽快感もなかった。
ちょっとでも不快を感じた場所には無理していなくてもいいんだよって若い人達に言いたい。

南沙良の過去作をチェックしておきたいという人にしかオススメしない。あとこの映画、西山小雨というシンガーソングライターのミュージックビデオ映画としての側面も強く出てる。夏の田んぼの緑がとても濃い。

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