2021年12月26日日曜日

天空の蜂(2015)

東野圭吾の原作(1995)を堤幸彦監督で映画化した「天空の蜂」(2015 松竹)を見る。
迫本淳一の制作。脚本は楠野一郎。たぶんメインビジュアルから判断して江口洋介が主演。本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛という豪華なキャスト。

1995年、錦重工業小牧工場へやって来た技術者湯原(江口洋介)とその妻子。家族サービスで自分の開発した日本最大のヘリCH-5XJの自衛隊納入を見せる?この家族が関係が冷え切ってる。雰囲気が悪い。
子どもたちが勝手に格納庫に侵入。ヘリ内部にも侵入?!子供も大人も「大丈夫」とか言うけど何も根拠がない。規律ガバガバ。テロリストの遠隔操縦で子どもを乗せたまま飛び立つってしまう?!w

大量の爆薬を満載したまま(?)福井県の高速増殖炉上空でホバリング。燃料が切れたら落下。日本政府を脅すテロリストは「天空の蜂」を名乗る。荒唐無稽。
県警の刑事が手塚とおるなのだが、こんな気持ち悪い刑事っている?前髪いじるな。気持ち悪い人だから警察に入って出世を目指すのか。
警察がまず反原発活動家市民から洗うのが笑った。

高速増殖炉のいちばん偉い人が本木雅弘?そもそも江口洋介が技術者というのも合ってないキャスト。
竹中直人が警察庁長官とか、佐藤二朗が県警の偉い人とか、ぜんぜんそう見えない。

議論してる大人たちがバカ議論してて映画に入り込めない。子どもに手動でヘリを操作させるよう指示するとか、無茶だろ。
福島を経験した日本人にはこのストーリーが茶番にしかみえない。みんな何か言う事が可笑しいし言い方がおかしい。
この事態は、ジャンボジェット突入に耐える設計をした増殖炉が責められるのか?爆弾を輸送できるヘリを作った側が責められるのか?

江口のヒステリー妻が異常。他人を罵るなら子どもから目を離した自分を責めろ。まったく共感できない。夫婦間の会話がバカすぎて聴いてられない。
「アナタが血を流す番なのよ!」って、まず自分が喉を掻っ切って神への供物になれ。

仲間由紀恵がやっと登場したかと思ったら暗いOL。内部共犯者。

ヘリに取り残された子どもがめちゃくちゃ有能。この空中サーカスも荒唐無稽ではあるがハラハラしたw なんであの状況で地声で会話できる?ハーネスと命綱はぜったい必要だろ。あれは「こっちに歩いてこい」と言う隊員の判断ミス。
現場リポーターの実況とかいらない。余計に安っぽく見える。

脇役に思えた若手刑事とテロリストと戦いが予想以上に死闘。
後半は盛り返してた。黒幕が意外っちゃ意外。本木熱演。日本の無関心層を風刺。

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