2021年11月3日水曜日

吉野裕子「狐 陰陽五行と稲荷信仰」(1980)

吉野裕子「狐 陰陽五行と稲荷信仰」(1980 法政大学出版局)を読む。蛇のつぎは狐。蛇と同じように狐も世界中で民話やことわざ迷信に登場する愛されキャラ動物。時には忌み嫌われる動物。

狐は日本全土に生息してるのだが、自分は岩手の道路でしか見たことがない。この本の冒頭に書かれている交尾、子別れなどの生態を自分は何も知らなかった。
自分、長年王子に住んでいた。王子神社は何度も何度も行ったけど、王子稲荷は2回ぐらいしか行ったことがない。装束稲荷神社の前は毎日通りかかったけど。

この本、前5分の3はずっと狐の生態と、日本、中国、世界の人々が狐に対してどのようなイメージを抱いていたか?そして、陰陽五行という古代中国の哲学についての解説。
五行の木火土金水の中で、とりわけ重要な「土気」を表す美しい黄色をした狐。
そこ、自分はあんまり関心なくて、この本を開くたびに眠くなってたw

稲荷信仰は渡来人秦氏といっしょに入ってきたのなら、古代中国の狐感を調べればいいのでは?という着眼点は吉野裕子さんならではの手柄。
だが、もうこの本はあまり世間で読まれていないのかもしれない。

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