2021年10月4日月曜日

吉高由里子「きみの瞳が問いかけている」(2020)

「きみの瞳が問いかけている」(2020)を見る。吉高由里子が主演だから。横浜流星との共演。
監督は三木孝浩。「僕等がいた」以来8年ぶりの三木監督の吉高主演映画。なんとチャップリン「街の灯」を原案とする韓国映画を原案とする純愛ラブストーリー映画。脚本は登米裕一。配給はGAGA。

塁(横浜流星)は夢を失いその日その日のバイト生活。ちょっと遅れただけで煙草吹かしてダルそうに嫌味を言う立体駐車場の採用担当。あー、冒頭から嫌なものを見せられる。
仕事の合間に事務所で死んだようにテレビをを見てると、舌足らずなカワイイ女が突然やってきて「お饅頭とみかん。そして日本酒。」相手を間違えてる。
このパターンの男女の出会いは初めて見た。

目が不自由な明香里(吉高由里子)はそこで爺さん(逃げるようにその職場を去っていった)と一緒にドラマを見ることが楽しみだった。仕事の帰り道に駐車場管理のお爺さんと一緒にテレビドラマを見ることが趣味って、それはささやか過ぎる愉しみだ。(劇中劇ドラマのヒロインが最近結婚した森矢カンナだ。)
その代わりにいるのがハンサムキックボクサー横浜流星)。このやりとりが映画のつかみとして新鮮。女は相手を人生に疲れ切ったおじさんだと思ってる。
白い杖をつきながらそそくさと帰ろうとする明香里。どしゃぶりの雨。突然話しかける横浜。ヒイッってびっくりする吉高。目の不自由な人って気配とか物音とか匂いとか嗅覚が敏感になるんじゃないのか?目が不自由になって日が浅いとか?(実はこの女はかなり嗅覚が鋭かった。)

電話応対仕事をしっかりやってしっかり自立。おい上司。クレーマー電話をお客様とか呼ぶな。いきなり肩に手を置くな。(この上司はヒロインに気がある。誕生日プレゼントを渡すキモ上司。それどころか性犯罪者。)

塁はキックボクシングジムにいたのだが、事件を起こしてジムを去っていた。おい会長。謝りにきた若者をそんなに怒鳴るな。
車にはねられそうになって転倒し足を痛めたヒロインを家まで送り届けるのに背負おうとするとき「後悔するよ?」の後に長い石段があるシーン。それはまさにこの二人の運命。

風呂場の水が詰まってる問題を解決してあげる男。「何が詰まってた?」「パンツ…」というシーンもまだ見たことのなかった要素。この映画の発明。
たまたまチケットがあるので「音楽好き?」と男を誘う。美容院に行きウキウキで服を選ぶ女。(今は目の不自由な人をサポートするスマホアプリもあるのか)
だが、これって次の試練のフラグ…。
塁は福祉施設で育ってジム会長(田山涼成)に拾われた。だが、半グレ集団とつき合ってて地下ファイトクラブ的なところで闘ってた。用心棒的なことやってた。それで刑務所に入ってた。ちなみに横浜流星はガチの空手チャンピオン。
このヒロインが視力を失い両親を失った事故の原因が塁ってこと?!それはラブストーリーとしてかなり高い障害だ。だが、そんなに直接的原因ともいえない。

ヒロインの部屋に無理やり上がり込んで乱暴しようとしてた上司を半殺し。その件でヒロインは仕事を辞める。毎日がラブラブデートw (この展開ちょっと疑問。あの上司はどうなった?)
男はがぜんやる気出す。キックボクシング道を究める。一方で女はなぜか陶芸。そして男のためにマッサージも学ぶ。

半グレチンピラが地下ファイトへ勧誘してくる。男は失明しようとしてる明香里の手術費用のために、退路を断って完全KO決着ルールの地下ファイトのリングへ登る。敵が死亡遊戯のハキムみたいな相手。そんなのアリ?

なんとか勝利したものの、汚いやつらはとことん汚い。
そして最悪バッドエンド……かと思ったら違うのかよ!
なんかやっぱり韓国っぽさを感じたストーリーだった。視力の回復した女が鈍感すぎてイライラした。

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