2021年2月21日日曜日

満島ひかりX江戸川乱歩「D坂の殺人事件」(2016)

まだ見てなかったBSプレミアムの満島ひかりX江戸川乱歩シリーズ第1作「D坂の殺人事件」(演出 宇野丈良)をやっと見た。

2016年の本放送も再放送も見逃していた。やっと録画できた。
自分が「D坂の殺人事件」を角川文庫で初めて読んだのが小学生の時。ようやく初めてこの作品の実写ドラマを見る。
(本放送では第2話「心理試験」、第3話「屋根裏の散歩者」は見た。今回の再放送では第2話以降が福島の地震で途中からニュースに切り替わってしまった。また気長に再放送を待つしかない。)
そもそも明智小五郎満島ひかりが演じること自体がチャレンジ。演出家はなんと満島に立ちションまで演じさせていた。着物と長髪の汚さぐあいもちょうどよい。

そして、製作スタッフは大正時代のD坂と長屋をミニチュア模型でやりきった。そして、脇役やモブはおもちゃの人形にしゃべらせていた。思い切った割り切り方だが、今後は乱歩や横溝正史をドラマにするためにはこんな手法しかないのかもしれない。
今回、主人公である「私」を演じたのは松永天馬という人だ。大正昭和の雰囲気がちょうどよい。この人をてっきり劇団かなにかの俳優だと思ってみていたら、アーバンギャルドの人だった。すっかりアーバンギャルドというバンドを忘れていた。なんか懐かしい。

「私」の推理ではこの得体のしれない明智という男が怪しい。着物の柄が目撃談と違うのだが、ある仮説によれば一致すると言えるのではないか?
電灯のスイッチの指紋の件も、犯人が明智だということを示しているのではないか?しかも、明智と殺された細君は幼なじみだというではないか。
だが明智はきょとーんとして無反応。長髪をボリボリと掻く。そして明智が事件の真相を語り始める。

乱歩作品の中でも明智小五郎が登場する最初の短編として大変に有名。だが、小学生男子がこの話を理解するのはとてもハードルが高い。大正昭和の風俗、そして殺人の動機がSM…。大人になって再読するまでこの話がまったく理解できてなかった。

今回なんと楽屋トークまで放送。これ、初めて見たのだが、本放送当時に収録されたものなの?
宇野監督から立ちション演技を演出された満島。楽屋に入るや着物の股間から詰め込んであったタオルを取り出す…というところから楽屋シーンが始まっていた。この楽屋トークも演技継続中?

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