2020年9月18日金曜日

福原遥「コーヒー&バニラ」(2019)

福原遥の主演作に「コーヒー&バニラ」という各25分全10話のドラマがあるので見る。

MBS製作で関東ではローカル局テレビ神奈川で2019年7月より深夜に放送されていたドラマ。つまりほとんど見られていないドラマw 女優としてやっと売れ始めてきた福原にとっては何のプレッシャーもない適切な仕事。

このドラマ、自分はいちおう全10話見通したのだが、真相開示とオチのない恋愛詐欺師ドラマに見える。
田舎から上京して1年のヒロインが福原。慣れない東京で誰とも付き合わないまま、いろいろなストレスを溜め込みながらいっぱいいっぱいで過ごしている。
そこに白馬に乗った王子様のような青年実業家社長(桜田通)が現れる。

こいつがドラマの常識でいえば初登場シーンからとても胡散臭い。どうみても結婚詐欺師にしか見えない。まるで恋愛シミュレーションゲームのようなセリフを吐く。

だが、このドラマではガチでイケメンで理想の彼氏。いつかどこかでこいつの正体がバレて暗転するんだろうと思いつつ見続けるのだが、最後までずっとこの調子。
とにかく純粋で人を疑わない清純で貞淑なピュアヒロインがまるで明治大正の良家のお嬢様のよう。ひたすらおどおどして受け身。いつか白馬の王子がやってくることに期待しつつも「こんな素敵な人が自分なんかを好きになってくれるわけない!」
だが、強引な相手に戸惑いながらも、やがてベタベタカップルになる。中学生以下女子の妄想のようなドラマ。

この男がヒロインに甘い言葉や刺激的な言葉を吐く。これが恥ずかしくてとても聞いてられない。
桜田通はもうそこそこ芸歴が長いはずだが、戸惑うヒロインの傍らで、情報量ゼロの顔をしている。とにかく感情がなくまるで高校生男子のようなのっぺり無表情をしている。こんな会社社長がいるとは思えない。若手社員しかいないにしても、誰がこいつについていく?

こんなの、中1以下の女子しか没頭できないはず。それも韓国ドラマとか見るような小学生しかストーリーに納得できないはず。リアリティが感じられない。
明治大正どころか江戸時代の殿様とお姫様みたいな展開。しかも家臣のような秘書が登場するとBL要素も盛る。
20代でこういうドラマを見る層もいるのかもしれない。あえてニッチをねらったようなドラマかもしれない。BLとかV系バンドとか聴いてる女子向けな絵柄のマンガを実写にするとこうなるのかもしれない。クールで無表情で薄ら笑いの涼し気ヒーローは日本の伝統。

それでもやはりこのドラマは異常。荒唐無稽だしファンタジー。このヒロインも何度もベッドを共にしているのにずっと純情ピュア。とても大人が見るクオリティのストーリーではない。純愛であることが至高という妄想純愛ポルノといっていい。女の子の教育上ほぼほぼ有害。

とにかくストーリーの薄っぺらさに胸がムカムカするし、ふたりの情交シーンが気持ち悪いという、恋愛ドラマとしては最悪の部類。福原遥を見たいがためにがんばって見通した。

ヒロインを演じた福原遥はがんばった。ただただ監督とプロデューサーの要求に従ったような仕事をこなした。

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