2020年1月11日土曜日

佐々木倫子 X 綾辻行人「月館の殺人」(2005-2006)

「動物のお医者さん」「おたんこナース」最近では「チャンネルはそのまま」などで知られる北海道在住の漫画家佐々木倫子が、ミステリー作家綾辻行人とタッグを組んで青年コミック誌に連載した「月館の殺人」上下巻(2005,2006 小学館)を読む。

冒頭でなにやら鉄道写真撮影ポイントをめぐって争いが起きて、幼い子どもを連れた父親が事故死する場面が描かれる。これがおそらくその後の殺人の動機を示す場面?

次に沖縄で過ごす女子高生ヒロイン空海(そらみ)が登場。進学か就職か?悩む時期。パイロットだった父はすでに亡く、母親も病気で亡くなり独りぼっちになり途方に暮れる。
生前この母親がなぜかヒロインを決して電車には乗らせなかった。

そこに老弁護士が現れる。母親からは親類はいないと聞かされてたが、弁護士によれば北海道に祖父がいる。ある条件の元に遺産を相続できるかもしれない。祖父に会うために北海道に渡って稚瀬布発20時40分の列車に乗り月館へ向かってほしい。
駅に向かう途中で弁護士車が雪に突っ込む。汽車に間に合わない。どうしよう。するとそこに爽やか青年が通りかかる。弁護士は空海を稚瀬布駅に送り届けてほしいと頼む。なんとその青年も稚瀬布駅へ向かう途中。

列車がオリエント急行のような豪華な寝台車。急いで乗り込むとすでに乗客が。すべて男性。
ドレスアップしてディナーへ。なんと全員が重度の鉄道オタクで大人げない変人ばかり。ヒロイン困惑。まさか、祖父はこの中から結婚相手を選べとか?!
このマンガ、予想に反してギャグ要素が高い。鉄オタという人種の異常性を盛る。

だが、客室内で乗客のひとりがコンパートメント内でめった刺しにされ殺されている。密室殺人?!
犠牲者が物語の中核を担いそうなキャラだっただけに衝撃!これは首都圏で起こっている鉄道オタク連続殺人事件の一環なの?!

上巻のラストで驚天動地の予想だにしない衝撃の展開へ!ここ、自分もヒロインと同じようにポカンとなってしまった。なんだこれは?!

下巻では大量殺人へ。電話線は切断され大雪で外部と連絡も取れない。怖い。あんまり語るとネタバレになりそうなので多くは語らない。

18歳ヒロインが乃木坂の佐々木琴子っぽい。琴子主演でドラマ化希望。

0 件のコメント:

コメントを投稿