2019年12月18日水曜日

長沢樹「上石神井さよならレボリューション」(2013)

長沢樹という作家の本を初めて読む。「上石神井さよならレボリューション」(2013 集英社)という1冊。2012年から「小説すばる」に掲載された短編5本を収録。
ぶっちゃけタイトルに惹かれた。たぶん、東京以外の人は石神井(しゃくじい)って読めないと思う。

表紙イラストから判断すれば、おそらく、美少女JKと高校生男子たちの日常ミステリー。
調べてみたらこの作家は2011年に横溝正史ミステリー大賞を受賞しているので、ミステリーファンにはそれなりに名前の知られた人に違いない。

主人公は地味な草食系カメラ少年。
その友だちは眉目秀麗の秀才だが、カメラ少年から美少女のきわどいエロ写真を買い取る変態。高校生がなぜに女子高生フェティシズムに傾倒する?

そしてヒロインは学園のマドンナ的存在のモデル体型美少女。100mスプリント非公式高校記録保持者でありながら、なぜか生物部に所属。
野鳥が好き!ということでカメラ少年を連れ回し野鳥写真を撮る。しかし、少年は隙を見て美少女の決定的瞬間を狙っていた!w
  1. 落合川トリジン・フライ
  2. 残堀川サマー・イタシブセ
  3. 七里ガ浜ヴァニッシュメント&クライシス
  4. 恋ヶ窪スワントーン・ラブ
  5. 上石神井さよならレボリューション
1本目と2本目はキャラ紹介エピソードでミステリーはオマケみたいなもん。
3本目は子どもが持ってたバスケットボールが実は…という、空前絶後のアイデアw でもやっぱり内容はどうでもいい。

4本目、恋ヶ窪の美大とは武蔵野美大のことか?だとするとここで描かれる学祭プロレスは昨年秋に実際に見て来たことになる。なのですごくよくイメージができた。
5本目は高校文化祭を扱う。学年1位をかけた秀才の戦い。ジュブナイルな感じ。

5本すべてがどうでもいい内容で、日常系ミステリーに傑作ナシ!という格言(自分がつくった)は正しいと思ったw キャラとその会話をイキイキと脳内イメージできる人向け。アニメが好きな人にはウケるかもしれない。大人が読むのには適さないと思った。

4と5は自分はそれなりに楽しめたということは断っておく。けど、この作家の本はもういいかなw

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