2019年8月16日金曜日

小松菜奈「溺れるナイフ」(2016)

溺れるナイフ(2016 ギャガ)という少女コミック原作映画があるので見てみる。
菅田将暉小松菜奈というヤングスター主演の話題作だったらしいけど、自分は何も予備知識がない。

東京でモデル活動をしていた中学生15歳夏芽(小松)は父の都合で実家旅館のある湊まち浮雲町へ気の向かないまま引っ越す。
小松の母親が市川実和子ってすっごい納得できる。この顔からこの娘が生まれたことがすごく納得できるw
人がたくさんのお座敷から抜け出したヒロイン。海になんとなく浮かんでるwコウ(菅田)に出会う。こいつが転校先の同級生。神々しい金髪美少年。

小松菜奈は東京からの転校生で芸能人。同級生たちから羨望の眼差し。そのなかの一人が上白石萌音。田舎中学生役がハマリすぎ。

田舎に引っ越してもモデル仕事が舞い込む。写真集の話が持ち込まれるのだが、有名写真家役がドレスコーズの志磨遼平。こいつは役者もやったことがあったのか。
こいつが自身の美的価値観に1ミリもブレがない。だが、失礼で嫌なやつすぎて権力を持っていることが信じられない。

田舎で目立つ菅田と小松、気づいたらデキてまうw ダダこねる小松がかわいい。夏のJC小松の薄着がまぶしい。
すっごい固定カメラロングショット長回しとか面白い。ロケ地が美しい。
このヒロインがやたら男に振り回されカメラの前でぐるぐる回るシーンが多い。たぶん意図的演出。

仮面をつけた火祭りとかとんでもなく奇祭。祖父が倒れたと嘘でJCヒロインを車で拉致するキモ泊り客が怖い。こいつが出て来た瞬間にそれを予感できる悪質すぎサイコパス。胸糞悪すぎ。このシーンがすごく嫌。サラッと流せ。どうせわかりずらい演出映画なんだから、発端と結果だけ示せばいいのに。

終盤になって2回目に出て来たときは本当に嫌な気分になった。こいつは一体なんのメタファー?たぶん夏目漱石「道草」の養父のような男女を引き裂く病理的存在。
こいつを含めてこの映画の脇役男性キャストはなぜかみんなセリフ棒読み。たぶんあえての演出?
フラれた男がカラオケで吉幾三を歌うシーンにつっこんだw そんな高校生いる? けど、このシーンはとても面白かった。この男が究極に理想的にいい人。美少年に対して普通の人。

BGM楽曲のせいで日本映画っぽさがまったくなかった。
女性監督はセンス良いアピールの強いMVみたいな映像作品を取りがち。女子は気の置けない友だち男より危険な男に惹かれがち。
不幸な10代カップルの話。あのときはキレイに見えたものが今はもうどうでもいい存在に見えている不幸。

ぜんぜんストーリーに入り込めないし、主人公ふたりにも感情移入できなかった。ラスト20分が見ていて地獄。映画としては意味の解らない演出。まったく納得のできない新感覚ヘンテコ映画。ぶっちゃけ超絶つまらなかったです。たぶん原作も読む価値ないと思う。

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