2019年3月29日金曜日

綾瀬はるか「今夜、ロマンス劇場で」(2018)

綾瀬はるか&坂口健太郎主演の「今夜、ロマンス劇場で」(2018 ワーナー)を見る。

もしもあこがれの銀幕のスターが現実世界に飛び出して来たら?というファンタジー娯楽作。現代日本人が「ローマの休日」をつくるとおそらくこうなるという映画(だと思ってた)。

映画産業が娯楽の中心で活気のあった時代が舞台。CGでヒロインだけモノクロという、まだ誰も試したことのない映画。

自分、綾瀬はるかだけだったらこの映画を見ていなかったかもしれない。本田翼が社長令嬢役で出演しているので見た。

監督の武内英樹は「テルマエ・ロマエ」のスマッシュヒット、「翔んで埼玉」の大ヒットでどんどん有名になっている。
これも何か原作でもあるのかな?と思ったのだが、フジテレビ稲葉直人の企画らしい。オリジナルで勝負するのはなかなか難しいのだが、その出来は如何?
いきなりスマホいじった現代ナースが登場。ああ、石橋杏奈も女優としてパッとすることもなく結婚してしまったんだった。
ナース石橋の検温する老人患者が加藤剛。この人も昨年亡くなったんだった。最近やたらと訃報ばかり耳にする。
加藤剛が石橋ナースに「ある青年に怒った不思議な物語」を語って聞かせるという形式。石橋は仕事サボりたいから話を聴くという。

昭和30年代の撮影所へと時空を移動。ドローン空撮で映画の現場を伝える。坂口健太郎は名ばかり助監督。
ピンクのスーツに中折れ帽、肩で風を切る北村一輝を見て、こんな人いたの?って思った。けど、時代劇スター役者っぽい感じを出していて感心。まるで内村コント。
映画会社社長はパイプを片手に持っている。付き人たちが貧相でリアルに昭和30年代を感じられた。

スター北村のきまぐれで脚本が書き換えられミュージカルになったのにすぐ曲が出来てる不思議。昔の日本映画のテキトーさもこの映画から垣間見える。

映画産業は昭和30年代中頃には斜陽を迎える。全盛期の劇場がまるでスタジアムのように満員でやんやの喝采。
坂口は劇場主とのコネで終演後に古い映画を見せてもらっているのだが、綾瀬はるか姫が出てる珍妙な映画を愛し何度も見ている。ヒロインを演じた女優は既に他界。

ヒロインに恋してる坂口。フィルムが売られてしまいこれが最後の上映。涙を流して綾瀬姫を見る。まるでまさみを見てるときの自分。
でもってスクリーンから姫が飛び出してびっくりってゆう。騒動ってゆう。美しいサダコのロマンスコメディー映画。

綾瀬がドS高飛車お姫様というキャラなのが新鮮で良い。ある意味理想。
でも、色の無い世界から飛び出した人は色の違いを認識できないのでは?色という概念すら理解できないのでは?
化粧をすれば総天然色という設定は違和感。手の届かない場所も色がついていたのもツッコミどころ。

坂口健太郎は振り回され恋する青年。こちらはドラマでよく見る役柄。このふたりを見ると「海街diary」を連想。
だが、なんで綾瀬のやったことの身代わりにボッコボコにされるんだ?警官「オメーの女だろ!」「ヒロポンやってんな?」w

「おい、僕(しもべ)!」「ぼくはしもべじゃありません!」現代日本の労働環境も連想。綾瀬はるかオタならそこだけ録音して何度も聴くに違いない。

土砂降りの雨のシーンは化粧が落ちて元の白黒姫に戻るフラグかと思ったら違うのかよ!
お金がないとか言っててバルナックライカかよ。かといってよく見たらM型?若者はもっと安い国産メーカーだろ普通。

本田翼は三角関係の一角。予想以上に出番が少ない。綾瀬と本田、「奥様は取扱注意」そのままだった。
病室に綾瀬のシーンは小説なら叙述トリックの大ネタ。もっとタメて劇的に驚かせてほしかった。

これはやっぱり「テルマエ」や「翔んで埼玉」と同じジャンルの映画だった。笑うことのみが目的。
終盤はまるで江戸川乱歩「押絵と旅する男」みたいな展開。人間でない存在に恋した男の末路…。
感動の愛の物語にしようとしてるけど泣けない。

加藤剛さんの最期を映画の視聴者も見届けたようで悲しい。いつのまにか時代が変わって人間いつか死ぬって思い知らされて悲しい。

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