2019年1月19日土曜日

北川景子「瞬(またたき)」(2010)

まだ見ていなかった北川景子主演映画「瞬(またたき)」(2010 SDP)をようやく重い腰をあげて見てみる。
これ、もっと昔の映画だと思っていた。スターダストさんが力を入れて売り出していた次世代ヒロイン北川景子のための映画だと思っていた。

本当に劇場公開された作品なのか?少しは話題になったのか?何も知らなかった映画。
監督脚本の磯村一路は箸にも棒にも引っかからないような映画が多いだけに心配して見たのだが、やっぱりか!と失望する暗く面白くない新鮮味のない映画だった。世間の評価もだいたい同じ。
バスを降り北海道の白樺林を足を引きずって歩く清楚地味姿の北川。どうやら外科でなく心の病院に通うシーンのようだが、白樺の枝と空を見上げて死んだ恋人へと泣きそうな顔で語りかける。このヒロインは心に傷を負っている。自分だけが生き残ったことに罪悪感を抱いている。

心の内面を描くシーン?トンネルを歩き「どこにいるの?」と叫ぶ。この声質は適切か?うーん、最初からベタな展開。

河原の土手で絵を描く岡田将生とふたりのシーン。少年野球のボールが飛んできて岡田がキャッチしきれず「痛い!」「ごめんごめん」。もうこのシーンからして何かヘンだ。岡田のシーンはとても少ない。

家に帰れば無神経そうな兄から「いつまでもメソメソしてんなよ。暗くなるから」もうこれまでにいくつもの見続ける試練とストレスを感じる。この兄が重大事故をなんでもないことのように軽く話す。
大塚寧々弁護士の態度も人間としておかしい。みんな冷たい。そりゃヒロインも暗くなる。
そして繰り返される亡き恋人の回想シーン。こいつがベタなミュージックビデオのよう。
楽しかった想い出と病んだ今の繰り返しながら、失われた事故の瞬間の記憶へと迫っていく。これをやっていればドラマになると思ったらしい。開始20分でもうウンザリ。

なんで悲惨な交通死亡事故を映画で見ないといけないのか。事故の真相っていっても意外なこともない。出雲篇も無駄に長い。
もっとマシな映画にできそうな本がなかったのか。女優北川景子の魅力のプロモーションになっていない。

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