2018年7月20日金曜日

アガサ・クリスティー「死者のあやまち」(1956)

アガサ・クリスティー「死者のあやまち」を手に入れた。田村隆一訳の早川書房クリスティー文庫(2003年)を100円で。クリスティー文庫はまだ100円棚ではあまり見かけないのでラッキーな買い物。
DEAD MAN'S FOLLY by Agatha Christie 1956
「鏡は横にひび割れて」もそうだったけど、クリスティーの作品には入場料取ってお屋敷を一般開放して庭を見せたりお茶を出したりするパーティーイベントが出てくる。この本もそう。

推理小説作家の迷惑おばさんオリヴァ夫人からの電話一本で、犯人捜し余興イベントのゲストに強引に呼びつけられたポアロ。ちょっと気の毒だが活字からだと怒ってるのか好奇心を満たして楽しんでるのか?ちょっとよくわからない。

このお祭りパーティーイベントがまるで高校の文化祭。出店があったり占いの館があったり…、英国貴族ってそんなこともやんの?

で、死体役の14歳の女の子が筋書きのとおりに小屋で倒れているのだが、よく見ると本当に首を絞められ殺されている!?

しかもお屋敷の主人スタッブス卿の若い妻が失踪。その日の朝に届いた手紙で従兄がヨットでやってくるということを知り怯えていたという…。
お屋敷に少女を殺す動機を持った者がいないので、ひょっとすると夫人はすでに殺されて、少女は殺害現場を目撃して殺されたのかも?!

最後数ページになってもポアロは何もつかめていない?だが、急転直下、クリスティ女史らしい強引な力業で予想外の事実が判明。犯人は予想の範囲内だったのだが、共犯者がまったく予想外なところから持ってくる。

ポアロがあまり語らずに終了。他の思わせぶりで怪しい登場人物たちはほとんど関係なかったってゆう…。
それに「誰かの意図に操られ当初計画したプロットとはまるで違う計画をたてさせられた気がする」というオリヴァ夫人の直観が、結局どうゆうことだったのかがいまひとつピンとこない。

事件が発生する前の描写が長くて、登場人物たちの腑に落ちない行動や発言を、解決編あたりになるとすでに忘れてしまっているっていう…。

それなりに面白かったのだが、まあ、78点ぐらいかな。

0 件のコメント:

コメントを投稿