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2017年4月4日火曜日

エラリイ・クイーン 「ダブル・ダブル」(1950)

中1のときエラリイ・クイーンの「Yの悲劇」という本を読んだことがある。たぶん新潮文庫だった。
すごく面白かった記憶があるのでまた読んでみたいと思いずっと捜しているのだが、2年ほど古本屋を回っていても一度も見かけない。
街の中規模の本屋に行っても置いてない。となるともうネットショッピングしかない。

そうこうしているうちに、先日この本を108円で見つけた。
エラリイ・クイーン 「ダブル・ダブル」(ハヤカワ・ミステリ文庫 1976年 青田勝 訳)の2002年の第20刷版。

この作家のシリーズに何も触れたことがないのに、いきなりこれを読みだして大丈夫か?という不安はあった。
この作家の本は早川書房でしかないわけだが、あまり古本だと見かけないのでカゴに入れた。

状態がそれほどよくないので風呂で読んだ。
エラリイ探偵が、自身の魂の故郷だという田舎町ライツヴィルで起こる連続不審死の謎を追う。

読み始めて早々に戸惑った。
まず、ほとんどの日本人にニューイングランドの田舎町のストリートやショップ、人々の様子、家々の風景がよくイメージできない。なんとなくハリウッド映画で得た断片的記憶に頼るしかない。

1950年当時のハイセンスな知識人たちの会話についていけない。たぶん日本人が絶対にしない表現会話をしているw 
自分にはこれがムダなものに思える。早いとこ事件のあらましと核心だけ教えてくれ。

読んでいてぜんぜん頭にスッと入ってこない文だった。かなり集中力を必要とする。
訳者が明治35年生まれだったことも影響してる?原文に忠実なのはわかるのだが、誰か、意訳して簡略して5分の1にまとめてくれ。

え?ラブコメ要素?!ラノベを読んでるような感覚。エラリイ探偵って若いの?事件の被害者の美しい野生児娘と、はっきり書かれてなくてなかなかイメージできなかったのだが、恋人同士になってる?
だが、やがて娘は事件の核心人物と婚約?アメリカ東海岸の人々の行動展開が自分の理解を超えている。

このエラリイ探偵は事件の捜査を誰かから依頼されたわけでもないのに、なぜ関係者宅に寝泊まり?探偵としての報酬はないのか?

それにこの探偵がなかなか事件の核心に迫らない。最後の最後まで迫れない。よって、最後のほうまで読み進めないとなかなか面白くなってくれない。

この作品はマザーグース見立て連続不審死事件の変則バージョンだった。読み終わってそれなりに意外で満足感はあった。戯曲っぽくもあった。役者たちの映像が脳内で活き活きとイメージできる人なら面白く読めるだろうと思う。

2 件のコメント:

  1. たとえば「Yの悲劇」であれば、カドカワ、新潮、ハヤカワ、創元、講談社・・・たいていの版元から出版されています。特に最近はカドカワから越前敏弥の新訳が連続して出ています。

    それでもクイーンは創元とハヤカワが多くて、どちらも名作から愚作まで。特にハヤカワはクイーンファンの「クイーンの作品なら、なんでも読みたい」に対応しています。そんなわけで、マイナーな作品は翻訳が古いです。ハヤカワは青田勝(既に前世期に亡くなられています)の翻訳が多いです。創元の方が読みやすい気がします。私は基本創元派でした。

    クイーンには初期の「国名シリーズ」別名義の「Xの悲劇」から始まるドルリー・レーン4部作、そして中期のライツヴィル物、それと単発のエラリー物と、ジュブナイルなどがあります。
    「ダブル・ダブル」はライツヴィルシリーズの1つで、このシリーズは「災厄の町」(クイーン最高作の一つ)「十日間の不思議」など名作がありますが、残念ながら「ダブル・ダブル」はシリーズどころか、全作品のなかでも下位レベルの評価の作品です。残念でしたね。でもクイーンファンでもあまり読んだ人はいないかもしれませんよ。

    私が気に入っている「九尾の猫」と前記「災厄の町」は最近、越前敏弥の新訳がハヤカワから出ています。まだBOOKOFFでは高いと思いますので、他の作品でカドカワの棚を捜した方がいいかもしれませんね。ドルリー・レーン4部作(「X],「Y])と「ギリシャ棺」「オランダ靴」「エジプト十字架」はカドカワで出ています。

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  2. 実はここから5作連続エラリイ・クイーンです!w

    「九尾の猫」と「災厄の町」は一度古本で見たことあるのですが、900円!?もしてやめましたw 文庫なのに定価が1200円とか、ちょっと信じられない。

    でもエラリイはこれからハマれそうな気もするので、今後もBOで探します。

    自分は面白い本よりも、誰も読んでない本を読むことが好きなので、「ダブル・ダブル」を最初にやっつけてよかったです。

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