2017年3月27日月曜日

半分の月がのぼる空(2010)

「半分の月がのぼる空」 (2010)を見る。
これ、何も予備知識がないし、当時こんな映画が公開されていたことにまったく気づいていなかった。

池松壮亮が肝炎で入院中の高校生。忽那汐里が生まれついての心臓病で入院中の少女。いわゆる難病もの。三重県伊勢市が舞台。監督は深川栄洋

気の強い美少女に無理難題を命令される、この悦び!w
えっ、忽那汐里ってこんなに声低かったっけ? 

心臓病の子が病院内を走り回って大丈夫なのか?追いかける濱田マリ鬼看護婦ババアの執念が怖い。なぜそこまで?
池松少年は忽那少女が行きたいという山へ連れ出す。ええっ?!バイクで転倒。血、血!これ、最悪の結果じゃん…。
たどり着いた山頂だが、「違う、ここじゃない」。少女はお父さんとの想い出の場所を探していた。

「ひょっとして、そこって塔が立ってる場所?」背負ってやっとのことでたどり着くと、少女は自分の病気を打ち明ける。手術すると死ぬかも…。
あれ?女王様と奴隷みたいな関係だったのに、いつのまにかいい感じになってるじゃんw
この映画、映像が淡い。病院屋上の洗濯物干場での「銀河鉄道の夜」のセリフを言い合うシーンとかいい感じ。

少女の母親が中村久美。池松とは後に「海を感じる時」でもヒロインの嫌~な母親役で共演。
池松の高校の文化祭に忽那はセーラー服を借りて行く。そこで演劇部の出し物に飛び入りで主演するという、うそだろ展開。母親、口ぽかーんw
いろいろ都合がいいけど、こういった難病ものはそんな奇跡がないとな。

この劇中劇シーンが面白かった。台詞に詰まって口伝えして「私も」とか、アクシデントとアドリブ。ちょっと岩井俊二映画みたいだぞ。そしてヒロインは直後に倒れる。

えっ?!夜這い?忽那が窓から現れて「寒いよー」の言い方がかわいい。布団の中でのシーンが良い。
院長先生、西岡徳馬だったのかよ!この人、かなりの確率で病院長俳優だなw

あれ、内科医・大泉洋が廊下で話しかけた相手が最初の驚きポイント。「?!」
ええぇ~、このドラマ、そんな構造なの?びっくりしすぎて泣いたわw 
深川監督ってことで自分はたいして期待してなかったけど、終盤は衝撃的な転換だったわ。呆気にとられた。たぶん見た人全員騙されてる。参りました。

文庫本に残されたおまじない、いったい何年経って気づいとん?
この映画、忽那汐里が今まで見たどの映画よりもかわいかった。池松壮亮も最大限に褒められるべき。

爽やかな難病恋愛映画。「タイヨウのうた」が好きな人はこれも好きじゃないかな。もっと感動作の定番になってないとおかしい。広くオススメする。

主題歌は阿部真央「15の言葉」。

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