2015年9月7日月曜日

銀の匙 Silver Spoon (2014)

この映画は同名のマンガ原作を映画化した農業高校酪農青春ムービー。
自分がこれを見ようと思った理由は広瀬アリスが出ているから。すずにばかり注目が集まってるけど、アリスだってまだ若い。見てあげないと、という使命感。自分はまったく原作を知らない。

一見普通の高校生たち。だが、家の配合飼料がどうだとか話しているので、みんな農家や酪農家のこどもたち。新入生の自己紹介が始まる。みんな家業を継ぐという目的のはっきりした生徒たち。

札幌の進学校(付属中)から脱落した中学3年生の主人公。早くも人生に絶望感まるだし。全寮制の農業高校へ「逃避」する。「もうオマエには期待しない」と言い放つエリートっぽい父親。社会の病理だな。

広瀬アリスが瞳キラッキラで登場した瞬間から輝いている。アリスはすずに似てるけどだいぶ大人だな。これからの高校生活が楽しそうだと予感させる。アリス、胸大きいんだな…。

豚舎を見学。こぶたは生まれた瞬間から母ぶたの乳のよく出る場所選びで勝者と敗者が決まっている。この競争から負けたこぶたはずっと負けたまま。ここに自分も「へえ」って思ったし、スナイパー?っていうようなグラサンにタンクトップの巨乳教官吹石一恵に笑った。

主人公がアリスに誘われて行く場所がばんえい競馬。「おじさんの馬が出走するんだ~」と楽しみ~って感じで無邪気にいうアリスがかわいい!
そこにお嬢様ライバル黒木華が登場。「ごめんね、うちの馬が1着で」とかイヤミたらしく言う。

家畜に情がうつってしまう主人公と、酪農家に生まれ育った他の級友たちとの意識の格差があらわ。負けると処分される競走馬に自身を投影する主人公。割り切った考えの級友に「ろくに競争も経験してないくせに、跡を継げばいいだけで気楽だな!」と悪態をつく。

酪農をテーマにしたドラマだと、目の前にある命がやがて食べられるという事態に必ず直面する。この映画の主人公は初めて育てた豚を精肉になってから買い取って、自分でベーコンにしてみんなで食べるという、主人公なりに考えた気持ちの整理の段階を踏む。と畜と精肉処理のシーンは「それ」をはっきりとは見せないけど、この映画を子どもと見るには注意が必要。

アリスの実家で夏休みバイトのシーン、風呂上りの短パン&Tシャツ&濡れた髪の無防備アリスという萌え状況も、えぇ~、たったそれだけ?っていうガッカリ感。
隣の家に野菜を届けてやってって頼まれて8キロ歩く。そのシーンもなんら面白くしない。
笑いの要素が薄味。真面目で固い印象。

クライマックスが高校文化祭でのばんえい競馬。主人公が行動力を見せて実現した企画。広瀬と黒木がジョッキー対決。新しいなそれ。
だが、見事勝利した愛馬キング号は家の都合でやむなく売られる。「大丈夫、私、農家のこどもだよ」、どうにもならない無力さをたくさん味わう。ああぁっ、っていろいろ気づかされることも多かった。

農家の子どもだらけの中にサラリーマン家庭に育った子が入るとどうなるのかとか、豚の解体処理の現場見学とか、酪農家の置かれた現実とか、借金返せず離農して退学していく級友とか、この映画で初めて教えられたことは多々あった。自分が今までまったくイメージしたことのなかった青春でとても興味深く見れた。

主要キャストの演技がやや物足りないかもしれない。エピソードの掘り下げが浅いかもしれない。だが、言うほどそんなに悪くない。10代なら、こんな世界があるよ、と薦めたい。

「麦子さんと」の監督だったと聞いて納得。あっさりテンポや雰囲気が似ていた。だが、長距離走で汗もかかずに主人公を追い抜いていく無表情デブとか、痛車ばんえい競馬とか、意味不明だったり唐突過ぎたりするシーンに「?!」ってなった。

広瀬アリス、自分が思っていた以上に美人だった。口角のあがった笑顔が素晴らしいな。こんな子のいる農家のムコに行きたい。「太った?」っていわれるシーンが2回あるので、ちょっとふっくらしてる時期だったのかも。

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