2015年3月22日日曜日

「紫式部ダイアリー」をWOWOWで見た

昨年秋、PARCO劇場と全国各地で上演された三谷幸喜による舞台「紫式部ダイアリー」が21日、WOWOWで放送された。

長澤まさみは流行作家・紫式部という役どころ。紫式部のライバル・清少納言は斉藤由貴。オサレなバーでふたりの女流作家が密会しやがて悪酔い、女の戦いが…、というのが大まかな筋。
自分はこの舞台を見にいかなかった。ぶっちゃけ自分は舞台は退屈する。楽しみ方がわからない。観劇なんか趣味にしてる人は金も暇もある30代40代の有閑階級ってイメージ。

そしてこの舞台のチケット発売の時期、まさみがISYとの熱愛だとかの話も聞いたりして、とてもじゃないけど高価なチケットを買って観劇に出かけるなんて気分になれなかった。自分は「クレイジーハニー」は見に行ったけど、「ドロシー」も見ていない。
だが、舞台の映像作品ならまだ映画として見ればギリ楽しめそうだ。三谷作品が嫌いなわけでもない。なにせ長澤まさみと斉藤由貴のふたりだけによる舞台。気にならないわけがない。目の肥えた聴衆はこの舞台をどう見た?
公演の模様を収録したものなので、観客ノイズも入っているので臨場感があるけど、笑い声とかうざいな。何回も見てるからなのか、フライング笑いとかしてるし。
紫式部と清少納言ってことになってるけど、このふたりは平安時代の貴族ではない。若い美人VS.おばさん、文壇によくある風景と会話で笑おうってゆう。だいたい何故にオスマン・トルコ軍楽隊がBGMなんだ?
もうすっかり女優になったまさみを見てると泣きたくなる。斉藤由貴はまさみを「ランドセル背負ってたときから見てる」って言ってるけど、すっかりたくましくなって…。

緊迫の心理バトルを全身と、くるくる変わる表情を使って表現してる。繰り返し見たいほどの情報量。それにしても舞台をふたりだけで1時間40分続けるって、よくそんなに台詞を覚えられるって思う。一体どれだけの稽古が必要なのか見当もつかない。自分には絶対ムリ。マジ尊敬。
まさみ紫式部は若くて才能があって売れっ子。底意地が悪く、ふてぶてしくて残酷。清少納言の心をそれと分かっていてグザグサと傷つけまくる。そんなまさみ式部が魅力的すぎた。美しすぎた。「お酒だ~い好き!」「わたし、意地悪だもん」、まさみのためにアテ書いたのか?
とてつもないアイデアと鍛錬と才能と情熱と、知性と緻密な演出によって、この舞台はできていると感じられた。すばらしい仕事だったと思う。面白かった。ため息をつくほどに。おそらく自分は見続けているうちに暗い顔になっていったと思う。まさみに嫉妬した。まさみが素晴らしい瞬発力とジャイアントステップを見せた。
ドレス姿のまさみの背中がきれいすぎた。まさみより背中がきれいな女優は他にいないと思う。「紫式部ダイアリー」のまさみは史上空前にこの自分を打ちのめした。自分は生涯まさみしか愛せない自信がある…。つらい、本当につらい…。

2 件のコメント:

  1. まさみ好き2015年3月22日 13:41

    「紫式部ダイアリー」、素晴らしかったです。まさみ様の美貌・愛きょう・意地悪さ・才能や努力が存分に発揮されていました。斉藤由貴さんも手強く素晴らしい相手役。
    本舞台のパンフレットにて三谷氏は「この作品は、長澤まさみさんで何か舞台をやりたいな、というところから始まった」こと、「わが家の歴史」での出会い、その後まさみちゃんの舞台も観賞し、「この人とすごく上手い俳優さんを組ませて、二人芝居をやってみたい、と思った」ことを述べておられるので、この役はあて書きなのではないかと思います。三谷氏の観察眼はさすがという感じ。
    既にチェック済みかもしれませんが、重厚な装丁に写真・インタビューもたっぷりの気合いの入ったパンフレット、ぜひご一読ください。

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  2. もう何もかも強いショックを受けるほど素晴らしかったです。見終わったあとぼーっとしてる。パンフは欲しいけど、手に入るかな…。「わが家の歴史」もまだ見てないんだよな。

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