2014年10月14日火曜日

清須会議(2013)

とても知的好奇心を刺激されるタイトルだ。自分は2年前までこの重要な歴史の一場面をまったく知らなかった。本能寺の変以後に誰を織田家後継者とするか?清洲城で織田家の家老たちが集まって会議をした数日間をクローズアップした三谷幸喜脚本監督作「清須会議」。とても豪華な、日本映画界でおなじみの役者たちが集結。

自分は司馬遼太郎の「新史太閤記」を読んだりして、わりと詳しく「清須会議」を知っていたし興味があった。この映画の主役は柴田勝家(役所広司)と羽柴秀吉(大泉洋)、そしてお市の方(鈴木京香)の3人。ぶっちゃけあとは脇役。ジャケットにいないが西田敏行、天海祐希もワンシーンのみ登場。

かつて柴田勝家をこれほどまでにおっちょこちょいとして描いた作品があっただろうか?対秀吉でタッグを組んだ丹羽長秀(小日向文世)にも「あ、コイツだめだ」と見限られていく……。織田信雄(妻夫木聡)も徹底的にアホとして描かれる。この映画でカッコイイのは前田利家(浅野忠信)、織田三十郎(伊勢谷友介)、黒田官兵衛(寺島進)の3人だけ。三十郎信包を自分は見ている間ずっと織田有楽と勘違いしていた。

松山ケンイチの役が誰なのかわからない。エンドロールで堀秀政だったと知った。自分はこの武将をよく知らない。「新史太閤記」にもなんとなくしか出てなかった気がする。

佐藤浩市は勝三郎・池田恒興だが、この人もよく知らない。小牧長久手で秀吉側で参戦して戦死した人。みんなサラリーマンとして描かれる。字幕で誰なのか示してくれたらわかりやすかった。

歴史的史実は多少は目をつぶったコメディなのだが、武田から嫁いできた織田信忠の妻・松姫(剛力彩芽)のリアルな戦国時代の姫メークがすごい。グロい。この作品では清洲会議で一番の勝者として描かれるのだが、結局、織田と武田の血を引く一人息子は天下人にはなれなかった。

寧々は中谷美紀だが、今放送中の大河では官兵衛の妻。見ていてややこしい。

清洲会議だけをテーマに1本の映画にできた企画がすばらしい。おもしろく見た。

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