2014年4月24日木曜日

中田永一 「百瀬、こっちを向いて。」

友人の本棚から借りてこれを読んだ。「百瀬、こっちを向いて。」(祥伝社文庫 2010)

ブックカバーの著者紹介に「恋愛小説家。ユーモアと叙情性を兼ね備えたラブ・コメ・タッチの作風で益々の活躍が期待される。」とある。

恋愛小説家だぁ?! ここ読んで、読む気をなくす。
だが、なんでも、近日に映画が公開される。やっぱり読んでみた。書下ろしを含む4作からなる短編集。

あれ?なんか、面白い。

久しぶりに故郷で先輩と再会した主人公。「薄暗い電球」のようだった高校時代の三角関係プラス1の想い出が語られる。中学生、小学生でも読める内容だと思う。「恋愛小説」って書く必要はなかった。「小説」でいい。切ない気持ちが描かれる。人生でよくある異性から受けるちょっとした残酷な出来事をちょっとの叙情性をまぶして料理。

映画では「野良猫のような目つきの美少女」を早見あかりが演じる。おそらくイメージぴったり。

書き下ろし「小梅が通る」は面白いけどマンガっぽい。すぐにアイドル主演でドラマ化できそうな内容。

女優を母に持ち、すっぴんでも誰もが振り返る超絶美少女モデル小梅。そのことが原因で都会を離れて地方都市で新たに平穏な生活を送らざるを得なくなる。あえてブスメイクで地味で目立たないように高校に通う。

美少女と超地味を行き来するラブコメ。映像化しやすいけど、主役の選定は難しい。自分が思い浮かべる超絶美少女はまさみか佐々木。でも、もう高校生は出来ない。となると橋本か話題の千年アイドルか……。

2 件のコメント:

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    私は、最近買ったので、同じ祥伝社文庫でも早見あかりの横顔のジャケットです。
    オリジナルのカバーを替えるのではなく、もう一枚上から被せてありました。
    早見あかりが「百瀬」という名のヒロインになるのは狙った感が否めませんね。
    残念ながら私もレベル2ですが、私なら神林先輩のほうが好きになりそうです。
    作者の中田永一が、乙一の別名義だったとは知りませんでした。そういえば雰囲気が似ている。「失踪HOLIDAY」とか「Goth」とか一時はマイブームでした。

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    自分も乙一だって読み終わって調べて初めて知った!ファンは活字だけで判別できるんだな。
    「暗いところで待ち合わせ」は傑作!でも「GOTH」は別に…って思った。
    自分は気が強そうなほうがタイプ。早見あかりはどうなんだろう。眉毛がすごい。

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