BONNIE PINK / My life's in the bag (2006)

2006年5月に出版されたBONNIE PINK STYLE BOOK がそこにあったので読んでみた。一見よくあるタレント本なのだが、「Blue Jam」から2005年の「嫌われ松子の生涯」出演までをざっと振り返る自伝、そしてライフスタイル本。

ディスコグラフィやら私物ギターやら、気難しいトーレとの共同制作やらニューヨークでの単身生活について書かれている。なんとなく面白そうだと思った。自分はこの人のこれまでをよく知らない。

この人はすごく大人の女性だなと思っていたのだが、まったくその通り。10年ほど前の段階で悟りをひらいていた。自分をしっかり持っている。

長年なんとなくCDを聴いたりして勝手に才女のイメージを持っていたのだが、デビューするときプロデューサーに「ピアノ弾けるんだから曲も書いてみて」で初めて作曲を始めた。ギターのコードもまったくわからなかったという。

京都の平均的家庭に育ったこの人が人と違ったのは小学生のときから洋楽を聴いて、英語を学ぶことに情熱を持っていたこと。高校で軽音楽部、大学では洋楽を聴いて映画を上映するサークルを結成。そしてS-KENさんとの出会い。大学3年のときにデビュー。トーレの自宅で単身レコーディング……。

トーレ・ヨハンソンとの共同作業は難しかったとBONNIE PINKは語る。つまらないと判断されるとベースラインとコードまでも勝手に変更されてしまうという。

BONNIE PNKという名前、髪が赤かった理由、映画出演のいきさつなどあらゆる基本的なことが書かれている。ちなみにこの人の愛用ギターはMartin 00-21 NY（1963年製）だ。基本これだけで作曲しているという。

なぜかまだ聴いたことのなかった「Even so」（2004 ワーナー）を手に入れた。CDを聴こうとケースを開けると2004年のツアーの告知があった。え？O-East ？あんな小さな場所でスタート？BONNIE PINK って誰でも名前は知ってると思うのだがそんなもんなのか？

上で紹介した本によるとこのアルバムを作ってるときもトーレと衝突したという。ジャケットのBPも一気に女っぷりがあがったと評判だったらしい、。このときBONNIE PINKこと浅田香織、31歳。音楽も大人な感じ。

PS. PONNIE PINK は7月27日にJOIN ALIVEに、7月31日には音霊SEA STUDIOに出演する。音霊はフラフラ目当てで出かけるファンが初めてBPを聴くかもしれない。YUIとBPの共演は2007年のGIRL POP FACTORY以来じゃないか？ぜひ楽屋でギター談義とかふたりでしてほしい。

実は自分はBPの最近の曲は知らない。一番好きなのは「evil and flowers」と「Let go」。だが、この本によると「20代前半のころは痛い詞を書いていた」「evil and flowers を進んで聴く気にはなれない」と語っている。昔の曲はやらないかもしれないが、名詞がわりのHeaven's kitchen はやるかも。