again と Sea

ちょっと前に「again」の通常盤を105円で見つけて救出しておいたことを思い出した。もちろん既に持っているのだが。それにしてもこのジャケットのYUIがかっこいい。この姿が自分の思い描くYUIに近い。

先日、ステレオポニーのライブで「again」を聴いた。ステレオポニーはこのアレンジでYUIのカバーアルバムに参加する。バンドは解散するが3人は音楽活動を続けていくようなのでYUIとの親交も続いていくんだと思う。

最近はYUIに関する雑誌記事を見つけるのが難しくなってきた。見つけたとしても、とくに感想もないような内容のものが多い。それでも無理繰りしてYUIについて何か書いていく。

最近WHAT's IN 2009年6月号を見つけたのだが、藤井美保によるYUI復帰プレビュー記事でとくに紹介したい内容がない。でも買ってしまった。初回と通常でテレキャスとストラトをそれぞれ抱えている。

 

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今回、「Sea」について何か書こうと思ったのだが、「Sea」についてYUIはあまり語っていない。YUIは海の思い出についてはよく語っているのだが。

「お気に入りの海は、やはり地元・新宮の海ですね。夜に家でギターを弾くと迷惑になるので、海にギターを持って行って弾いたりしていました。本当に海が近い場所で育ったので、小学生の時は放課後、海に入ったり釣りをしてから家に帰ることもありましたね。笑い話みたいですが、中学生の時に友だちとシジミより少し大きいくらいの貝を獲ったんです。で、家に持ち帰って食べちゃったんですよ、なんの貝かも分からずに…。今思うとかなりチャレンジャーだったなと。海からの命をいただいて、今こうやって無事に生きてます（笑）。」　（FLYING POSTMAN PRESS AUG.2010 より）

海がいつも家の前にあった人と電車で数時間かけないと行けない人とでは、「海」への思いもだいぶ違ってくるんだろうと思う。5thツアーではすべての会場で「Sea」が歌われた。震災で「海」に傷つけられたすべての人へ向けて歌われたと、自分は理解した。いつまでも怖がったり悲しんだりしてちゃダメだと。

♪　落ち込んでしまうような事も　生きていれば当然のようにあるさって

　　柔らかな日差しの中でCry　いつだって教えてくれる　♪　

「Sea」が初めて公開で演奏されたのはROCK IN JAPAN FES.2009　7月31日 だが、YUIはSeaの前に何も言わずに、直前の28日に乳癌のために亡くなった川村カオリの「ZOO」を一部アコギで披露した。翌日マスコミに「YUI、川村カオリを追悼しZOO熱唱」的な記事が出たが、自分の印象では「さらり」と歌ったように感じた。もちろん「追悼」だとすぐに思った。

川村カオリには一人娘がいた。この子はYUIのことが好きで、3rdツアーでは親子でNHKホールの楽屋でYUIと会っていることを最近知った。そのことは今でも多くのコメントで埋めつくされている川村のブログにも書かれている。「MY SHORT STORIES」をねだられて買ったことも。

YUIが1年のブランクから復帰した2009年のあの夏、ひたちなかで歌われた「Sea」は会場に詰め掛けた多くの若者たちに向けて歌われたのと同時に、7歳で母を失った女の子のことがYUIの念頭にはあったんだろうなと思う。あの日の会場では気がつかなかったことだ。今年の夏が川村カオリの三回忌だった。もう3年たってしまった。