自分は6,7年前のブームのとき落語CDを聴いていた。それも志ん朝オンリー(笑)。この人のCDはほとんど借りて聴いたはず。志ん朝の古典落語にしか興味がなかった。どれを聴いてもこの人の噺は格調が高い一級品だ。
「百年目」も聴いたことあるけど、250円で手元に置いておけるのは価値があることだと信じた。失われつつある「江戸言葉」のドキュメントでもある。かなりの技量と体力の必要とされる演目らしい。志ん朝42歳時の圧巻の名人芸。
「百年目」はあまり高座にかからない人情噺の大ネタだという。自分もこのCDでしか聴いたことがない。人情噺はちょっと苦手だけど、カタブツ大番頭がハメを外している最中に大旦那とばったり出会ってしまう場面とか、クヨクヨ考えてるところとか十分面白い。
そして実はもう1枚買ってしまった。特選・独演会17「火事息子 / 厩火事」だ。これも250円だったのでラッキー!ひさしぶりに聴いたけど、志ん朝の厩火事はサイコーだ。落語のサゲって分かりづらいものが少なくないけど、この面白さは中学生でもわかるんじゃないかな。一方、人情噺の火事息子は自分は聴いていてツラい。火事の現場での父と子の再会だが、リアル自分もこんな感じだ。
それにしても志ん朝が63歳で亡くなってしまったのは惜しいことだ。この人の芸は自分の中でますます輝きを増している。ときどき年配の方でみごとな江戸言葉を話す人と出会うと「あ、志ん朝と話し方が同じ!」って思う。
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これはすごいめっけもんですよ~
都会の豊富さがうらやましい。
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でも、ラッキー!って思う掘り出し物に出会うことはめったにないですねぇ。