世間ではわりと「I LOVED YESTERDAY」を軽視する人が多いような気がしている。自分にとって、「FROM ME TO YOU」「CAN'T BUY MY LOVE」「I LOVED YESTERDAY」の3枚のアルバムはとても重要な存在で、どれか1枚なんでとても選べない。どれもが、なくてはならない存在だ。この3枚が今のYUIを作っているし、YUIの土台となっている。4thと5thはまだつきあいが短い。
小松香里による「I LOVED YESTERDAY」についてのインタビューも需要だが、長すぎるのでここでは山崎洋一郎編集長がYUIをどう見ているのか、だけを引用しておきたい。
「もともとずば抜けた才能があるYUIが、アルバムごとに確実に成長を遂げているこの安定感にはちょっと驚く。大人になり、今置かれている自分の状況も歌詞の中にしっかりと反映され、込められた感情も陰影が深くなっている。聴き手との距離を上手く測るバランス感覚もしっかりとあり、とても素直に聴くことができる。
ただ、独特の「イ」や「ウ」の発音や、一瞬だけ眉間に皺が寄る独特の表情にはぐっと引き込まれるような強烈なチャームがある。本人は意識していなくても明らかに90年代オルタナ世代以降のエモーションを感じさせるメロディーなのに、アレンジやギターソロが80年代以前の王道ポップ・ロックの感触なのが少し僕にはギャップがあるが、ここまで売れているのはそのバランス感覚のおかげなのかもしれない。
歌になる気持ちを探すのではなくて、ただ気持ちを歌に込める。だからYUIの歌は健全で安定感がありすっと気持ちに入ってくる。音楽に対して謙虚であり、そして一生懸命だ。そのまっすぐなアプローチは、『歌うべきものなどない』時代に『歌うべき気持ち』があることを示してくれる。」
この山崎編集長が言っていることも、YUIが中学生からオヤジまで幅広い年代で聴かれる理由かなあと思う。アレンジやギターソロに関して自分もなんとなく感じていたことも代弁してくれている。そして、そのポップさの加減がここまでのYUI人気に繋がっていると思う。
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深い。
さすがに専門の方の見方は違うなあって...
私が好きになったきっかけも、ビジュアルではなく、音楽だけど、素人なのでここまで分析したことはないです。
ただただ好きなんだなあって。
だからこういうのを読むと、納得しかしないです(^ ^)
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音楽ライターの書く文章はすごいわ~って思う。今年もロックインジャパン出てほしかった……。