2011年4月16日土曜日

NEWSMAKER 2007年2月号 「言いたいことは言わなくちゃ。」

Yui_newsmaker0702m

そしてこれも見つけた。NEWSMAKER 2007年2月号。どうやらこの雑誌も休刊になっているようだ・・。知らなかった。これは当時チラ見して、「買わないでいいな」とそのままにしていたのだが、時空を超えて105円で自分の手元へやって来た。この時期は「Rolling star」リリースで、YUIまさに「昇り竜」の勢い。赤いテレキャスがまぶしい。今改めてこのインタビューを読んでみると、けっこう面白いことをしゃべっている。これも記録に留めて置かねばなるまい・・。インタビュアーは森 朋之 以下引用
「Rolling star」は去年の夏フェスくらいからライブで演奏してたんですよね? 
「はい、やりました。初披露は夏フェスだったんですけど、ライブでやれることを楽しみにしていた曲なので、単純にワクワクしてましたね。うん、すごく盛り上がってた」 
もともとはどういうイメージで作った曲なんですか? 
「〝エレキをかき鳴らしながら、ライヴでやれる曲をつくりたいな〟っていうのが始まりですね。アルバム『FROM ME TO YOU』を発売した頃には既にあったので、今年(2006年)の2月ぐらいには作ってたのかな」 
YUIさんといえば、アコースティックギターの印象が強いですが・・・。 
「うん、エレキをイメージして曲を作ったのは初めてかもしれないですね。ここまでアップテンポの曲をシングルにするのも、いままでにはなかったし。あ、でも、『LIFE』はちょっと近いかもしれないですね」 
そうですね。あのー、YUIさんが手にしたギターって、アコギですよね? 
「アコギです。でも、わりと最初のほうからエレキも弾いてたんですよ。自分のではなくて、借りてたギターだったんですけど。家で弾くときはサイレント・ギターって言うんですか?あんまり大きな音が出ないギターで練習することが多かったです。アコギだと、どんなに静かにやってても、けっこう大きな音が出ちゃうので。」 
ちなみにエレキギターで好きなのは? 
「いつもメインで使っているのはテレキャスですね。あとはサンバーストのストラト。この前、黒いストラトも来ました。もっともっと、いろいろ弾いてみたいなっていう気持ちもありますね。ジャズマスターとか、まだ弾いたことがないんで。たまに楽器屋さんに見に行くことはあるんだけど」 
試奏したり? 
「緊張しますよね、あれ。ときどき、質問をもらうことがあるんですよ。〝ギターを始めようと思うんですけど、どれを選んだらいいかわからないし、試し弾きも緊張します〟って。そのたびに〝そうだよね、緊張しますよね〟って・・・はい、(次の質問)どうぞ!」  
(笑)。「Rolling star」は歌詞の内容も新鮮でした。ここまで強くてはっきりしたメッセージを描いた曲って、なかったですよね。 
「サウンドも前に前に行くようなイメージがあったので・・・。実際に歌詞を書いたときも、《もう我慢ばっかしてらんないよ》っていうところから書き始めたんです。そういう具体的な出来事があったわけではなくて、自分に言い聞かせてる感じなんですけど」 
なるほど。でも、きっと聴く人にも勇気を与えるんじゃないかなって。 
「曲が出来上がってみて、ふと気付いたら、〝これって、初めての応援ソングになったのかな〟って。応援ソングを作ろう!と思ってたわけではなくて」 
応援ソングを作ろう、って考えたことはないの? 
「ないですね。そういうのはちょっとおこがましいような気が・・・。でも、デビュー当時はいまよりももっと自分のために歌ってたと思うんです。いまは聴いてくれる人の顔が浮かんだりするので、そこはちょっと変わったんじゃないかな」 
「Rolling star」というタイトルは? 
「歌詞を書いてるうちに、この言葉を思いついたんですよ。〝君は将来、輝くべきスターだ〟っていうところで、泥だらけになりつつも、立ち止まらないで進んでいこうよって思いを込めて。なんていうか、人と手をつないだり、譲り合うってこともとても大切だって思うんです。だけど、もし本気なら、見苦しくても、しっかり主張したり、戦ったり(歌詞の中では《Fighting Pose》って言ってるんですけど)することも大事なんじゃないかなって。あと、負けて帰ってきたときに〝よくがんばったね〟って言ってあげることも必要だけど、この曲のなかで〝もう1回、がんばっておいでよ〟ってことを伝えたかったんですよね」「もちろん、私自身にも〝Rolling starでがんばろう〟って気持ちもあるし」 
すごく大事なことだと思います。特に10代のときって、どうしても〝一生懸命やるのって、カッコ悪い〟っていう気分がありますからね。 
「どうなんですかね?でも、恥ずかしいとかって気持ちはあったかもしれないです。ちょっと余談なんですけど、すごい恥ずかしいがり屋だったみたいで、(授業中に)手を上げたりとかってできないタイプだったんですよ。そのくせ、掃除は一生懸命やるっていう(笑)」 
音楽の授業でも消極的だった? 
「いや、中学校のときの合唱の時間なんかは、しっかり歌ってました。歌うことが好きだったし、音楽の授業も大好きだったんで。先生もね、とてもいい人だったんですよ」 
しっかり歌っているYUIさんの姿、すごく想像できます。
アレンジに関してはどうですか?やっぱり「ライブでストレートに演奏できる」っていう感じ? 
「アレンジャーの方を含め、いろんな方と相談しながら進めたんですけど、バンドでやったときにブレがないというか、ライヴで聴いてもらっても〝あれ?(CDと)違うな〟とは思われないんじゃないかなって。ただ、最初は何ていうか、〝ちょっと地味な感じの曲になるのかな〟って思ってたんですよ。こんなにガツンと来る曲になるとは想像してなくて・・・ん?これってあんまりいい発言じゃないのかな?」 
そんなことないと思いますよ。楽曲の完成形が、当初のイメージと違うテイストになるっていうのはよくあることだと思うし。 
「うん、ありますね。それは。自分で〝これはダメだろうな〟って思ってても、アレンジをして、歌を入れたら、ぜんぜん違うふうになったり。よく感じることなんですけど、作ってるときはわからないんですよ。リリースして、みんなのところに届いて、〝良かったよ〟とか、〝元気になりました〟っていう反応をもらったときに初めて、〝あ、そういう曲だったんだ〟ってわかるので。・・・なんて、わかったようなこと言ってますけど、まだまだ勉強しないとダメですね」 
アレンジについても、いろいろとアイデアが出せるようになりたい? 
「こんな音が入ったらいいな、っていうのは以前から言わせてもらってたんですよ。でも最近は、あまり何も伝えないでお願いをするようにしていて。〝意外だな〟と感じるようなアレンジから、何かを吸収したいなって思うようになりました。アコースティック・ギターと歌だけのデモをお渡しして、そこからアレンジしていただくことが多いんですけど、解釈の仕方は人によって違うから、〝あ、思ってたのと違う〟ってこともあるじゃないですか」 
そこから学ぶことが多い、と。 
「そう、自分の意見だけだったら、幅も広がらないし、イメージと違うもののほうがおもしろかったりするんですよね」 
なるほど。でも、〝エレキギターをかき鳴らしながら・・・〟っていう最初の出発点にブレがないですよね? 
「ばっちりですね、そこは。たまに〝スカッ〟ってしちゃいますけどね。(大きなストロークで)ジャーン!って鳴らそうと思ったら、うまく(弦に)当たらなくて」 
ハハハハハ!難しいみたいですね、あれ。 
「そう、けっこう難しいですよ。空振りしたり、逆にガツンと当たってケガしそうになったり」 
ライブでこんなふうに動いたらカッコいいかも、って考えたりするの? 
「考えたりするんだけど、次の日になったら〝やっぱいいや。やめておこう〟ってことが多いです。夜中に書いたラブレターみたいですよね。朝になって読んでみたら、恥ずかしくて渡せないっていう。ちょっと例えが違うか」 
もしかして、歌詞なんかでも同じことがあります? 
「大いにありますね!歌詞だけじゃなくて、曲でも。曲って、眠ろうとしたときに思いつくことが多いんですよ。早く寝なくちゃってときに限って、浮かんでくる。で、〝寝かしてくれよ〟と思いつつ録音するんですけど、朝起きてから聴いてみると、ちょっと違ってたりするんですよ。夜、歌ってるときはあんなにいい感じだったのにな・・・って」

と、かなり具体的にRolling starの製作について語っている。そして、この時期のYUIはアレンジに関してはアレンジャーまかせる部分が多かったということが意外だった。アレンジ次第で予測がつかなくイメージが変わっていくことを率直に語っている。あと、ギターをどう選んだらいいか?という質問には困っていたというのも面白い。

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