東京を歩いていると、ときどき「富士塚」という謎の物体に出くわすことがある。 しかもその存在にいい大人になるまでまったく気づかなかった。どうやら富士山を信仰する人たちによって人工的に作られた遥拝のための築山であるということはなんとなくわかっていたが関心はそれだけであった。
しかし昨年、眠った関心を目覚めさせる1冊が出た!「ご近所富士山の『謎』 富士塚御利益散策ガイド」 有本蓉子 講談社プラスアルファ新書 だ。
ただし、これは学術書ではない。あくまでちょっと関心を持ち始めたビギナー向け。この本を読んだ後なら富士塚に必須のポイントはチェックするようになるだろう。
いままで駒込富士へは何度か通りがかったことがあるけど こんなことが行われていたんだ!という驚き。
奥社、小御嶽、烏帽子岩、胎内、身録の像、合目石、講碑、溶岩、大沢崩れ、亀、猿、宝永山…。これからはチェックしてみてみよう。
7月1日の山開きはいたるところで祭りになるらしいのでなんとか見てみたい。駒込、十条、高田、目黒といった富士は江戸時代は名所として栄えたらしい。
でも、最大の驚きだったのは、富士塚ってそんなに歴史がないことかな。
ほとんどが江戸時代に町内会(講)でつくっちゃった的なもの。しかも昭和のはじめまで作られ続けたという。東京に住んでなきゃ存在に未だに気づいてすらいなかっただろう。富士山が日本人の心に与えるものって大きい。今年はなんとか富士登山を果たしたいものだ。
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