大野芳「8月17日、ソ連軍上陸す 最果ての要衝・占守島攻防記」(2008)という新潮文庫がそこに110円で売られていたので連れ帰った。
北の果ての島での日本とソ連の地上戦。それは8月15日よりも後の戦闘であることに注目される。ソ連のきまぐれ領土拡張野心のせいで、やっと故郷に帰れるはずの兵士たちが若い命を散らした悲惨な戦闘。
8月17日深夜、千島列島占守島へ、カムチャッカ半島南端ロパトカ岬からの砲撃とソ連軍大部隊の襲来。
日本側はなかなか現実を理解できない。敵が撃ってくるまでこちら側から撃てないとか不利すぎるレギュレーション。無法露助たちになぜそこまで気を遣う?
そんな3日間の戦闘、そして停戦と武装解除。相互に言葉を理解しない者同士が戦争を止めるのは困難。多くの混乱でさらに人命が失われる。
尊い犠牲があって今日の日本は北海道・東北がソ連にならず分断されなかった。
早くロシアは千島全島と樺太の南半分を返せよ。
日本の生存者証言とソ連側史料と照らし合わせて解説。戦史に関心ある人なら読むべき一冊かもしれない。

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