岩波少年文庫3134「日本霊異記」(1995)という本をもらったので読む。1977年に平凡社より刊行された水上勉「くさらなかった舌」という本を底本としたもの。
平安初期に奈良薬師寺の景戒という高僧が書き集めた庶民の仏教説話集。
編者の水上勉が巻末で述べているように、同じような構成の似たような話ばかり。これでも全116話の中から選んで乗せているのだが、それでも似たような話ばかり。自分も読んでいて閉口。
貧しい人、病気の人が仏を拝むと現世利益があるというケースの話は読んでいて問題だと思ったw この手の話はもう現代人には仏教を信仰するように誘導することは無理ではないか?
あと、人が病気なのも不幸なのも貧しいのもすべて祖先や前世の行いが悪いからというのも、現代人の心に響かないのではないか?
それでも千年以上読み継がれてきたものなので貴重かもしれないが。
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