井上夢人「プラスティック」を講談社文庫版で読む。1994年に双葉社より刊行後2001年に講談社ノベルス。そして2004年に講談社文庫化というあゆみ。たぶん、岡嶋二人改め井上夢人でいちばん読まれてるかもしれない一冊。
作家の奥村のドアポストに投げ入れられたフロッピィディスク。その中には同マンション同フロアの主婦向井洵子のワープロ日記ファイルが書き込まれていた。
この主婦は出張に出た夫の帰りを待ちながらワープロを学習し、図書館で貸出カードを作ろうとしたエピソード書かれていた。
だが、向井洵子の名前で同じ住所で既に登録されカードが作られ本が借りられていた。まったく身に覚えがない。一体誰が自分の替りに登録を?怖い…という内容。
向井洵子は自宅で顔面を酷く損傷した状態で遺体となって発見。出張に出た夫も行方不明。
事件に興味を持った奥村は独自に調査開始。
日記によれば、向井洵子には同フロアに友人本多初美がいるのだが、洵子が鍵を身分証明書を持ち出して図書館カードを作ったのでは?と疑惑。
これ、最初のファイルから内容の辻褄が合ってなくて読者は激しく混乱。次々と読まされるファイルの矛盾する内容に困惑。
ほぼ認知症老人の迷惑な妄想のようなので、もしかするとヒッチコックの有名な映画と同じ状況か?とカンのいい読者なら感づいてしまうかもしれない。とにかく内容がカオスになってややこしくて困惑。
そして衝撃の真相。しかし、今日の読者はこんな内容のサイコミステリーやサスペンス映画に慣れているかもしれない。人によってはあまり驚けないかもしれない。
こういう事件、警察や司法がどの程度真相に近づいて対応できるのか?たぶん、プライド高いだけの警察官には無理なんじゃないか。
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